King & Princeの7thアルバム『STARRING』が12月24日に発売となる。そのリリース記念プレミアイベント『「STARRING」プレミアナイト』が、12月20日に109シネマズプレミアム新宿と歌舞伎町シネシティ広場で開催。イベント前には、メンバーの永瀬廉、髙橋海人がマスコミ向けの囲み取材に応じた。

　『STARRING』は、“映画”をテーマに、King & Princeのふたりが一からコンセプトを考えた作品。SNS総再生回数1億回を超える表題曲の「Theater」をはじめ、50TAこと狩野英孝が手がけた「希望の丘」、髙橋海人が作詞作曲を手がけた「Sunset」と自身のソロ曲「this time」、永瀬のソロ曲「Darling」など、全12曲を収録。その11曲に、メンバーたち自身が企画を考えた11本の映画が、特報映像やポスターとして制作されている。

　囲み取材の冒頭、髙橋は「あらためて、このアルバム、ヤバいなと」と切り出し、「今日に関しても、何をやってるんだと半分思っているところはあります」と、このあとに控えているレッドカーペットや映画館でのプレミア上映を含めコメントする。MCから、アルバムのなかから1曲を選ぶとすればという質問に、永瀬は「HEART」が主題歌になっている映画『MODERN LOVE』を選択。「ふたりが寝転がっている、夏っぽい感じのポスターの映画なんですけど、この撮影が楽しかったよね」と永瀬が何気なく髙橋を見ると、「あれ、髪切った？」と髙橋の変化に驚きの表情を浮かべる。それには髙橋も「今？　よく気づいたね。ちょっとすいて、ほんの少し整えただけなんで」「よく気づきました。さすが、廉」と嬉しそうにはにかむ。

　前作『Re:ERA』の発売から1年が経つが、今作『STARRING』の構想は1年以上前からあったという。「分厚い資料を作ってみんなにプレゼンをして、それに廉も乗ってくれて」と話す髙橋のエピソードに記者陣も驚きの声をあげながら、髙橋は「お芝居で廉と向き合うことがすごく大変でした」と振り返る。「気持ちを切り替えるのが、めちゃくちゃ照れるんですよ。にらみ合ったりするシーンとかもあったりして、カットかかった瞬間に目を背けちゃってるから。（普段の）お互いの作品の現場とかも知らないし」と話す髙橋に、永瀬が「逆に言うと、これでもうお互いお芝居してるんで、ふたりの映像作品（のオファー）がきても、もう照れなくなった」と返すと、髙橋も「たしかにね。この先、大丈夫だ」と納得した様子だった。

　『ロンドンハーツ』（テレビ朝日系）での放送を受けて大きな話題となっている「希望の丘」については、永瀬がWEST.メンバーから「あの曲、羨ましいわ」と声をかけられたり、友人からも（歌詞にかけて）「早く頂きたい」と連絡がきていることを明かす。髙橋は初めて聴いた時に、大爆笑をしながらも感動したといい、「当たり前の気づいてない幸せもたくさんあるよね、みたいな。心がグッときたり、笑顔になれる楽曲作りができるのが、センスのある方だなと思って。日本中の方々とコールアンドレスポンスしまくりたいなと思っています」と〈差し上げます（頂きます）〉のやり取りに触れた。

　ミッキーマウスの新たなオフィシャルテーマソング「What We Got 〜奇跡はきみと〜」のリリースや、ドームツアー『King & Prince LIVE TOUR 24-25 ～Re:ERA～ in DOME』、さらに『King & Princeとうちあげ花火2025』の開催など、大忙しの一年だったKing & Prince。永瀬は「ファンの方々とたくさん会えた一年だったので、King & Princeとしても手応えだったり、充実感のある一年間だったなと思います」と2025年を振り返る。髙橋は来年に向けて「ぶちかましたいですね」と笑顔を見せ、「毎回、自分たちの最高到達点を更新していかないといけないと思ってるんですけど、来年考えてることも準備してることもたくさんあります。みなさんをまた驚かすことができるものが揃ってるので、これを自分たちが本気で取り組んで思い切り作っていくだけだな、と。あとは体調には気をつけて頑張りたいと思います」と健康第一にしながら、2026年を駆け抜けていくことを約束した。

　小雨が降るなか始まったレッドカーペットイベントでは、集まったTiara（ファンの呼称）に手を振りながら、ふたりは中央のステージへ。髙橋は「みんなの笑顔を見るとすごく安心する、そんな幸せなレッドカーペットでした」と話しつつ、寒空の下で待っていたTiaraの体調を気遣う。「大丈夫？　ペンギンぐらい密集してるもんね。みんなで集まったら寒くないね」とステージから見える光景をペンギンの群れに喩えていた。一方の永瀬は寒さが我慢できず、「ももひき履いてくればよかった……」と本音を吐露。そこに、「やめなさい！　合わないから、“ももひき”っていうワードがレッドカーペットに！」と髙橋の止めが入る。

　「Theater」がSNS総再生回数1億回を超えるバイラルヒットとなっていることついては、「すごい！　だって、1億ってペンギンが1億匹いるのと一緒だからね」という髙橋のユニークな表現に、永瀬から「どういう喩えなの、それ？」とツッコミが入る。WEST. 桐山照史も「Theater」の振り付けをやってくれたと髙橋は嬉しそうに明かし、「届いてない層にも届いてる感覚がある」とコメント。それに永瀬が「普段、King & Princeの音楽を聴いたことがない人たちにも届いてる感覚があるよね」と補足した。

　来年1月からはドームツアー『King & Prince STARRING DOME TOUR 2026』がスタートする。永瀬は今回から初めて無線制御型ペンライトを取り入れることに触れ、「一曲一曲を丁寧に演出していくつもりなので、そういうところも期待していただけたら」とアピールする。

　最後に、髙橋はアルバム『STARRING』について、「自分たちが一年間かけて料理してきたアルバムが発売されるということで、今まででいちばんと言っていいほど、自分たちもたくさん動きましたし、時間もかけて、みなさんに届けたい気持ちでやってきました。ここからはみなさんの作品になります。自分たちの料理をたいらげる気持ちで、おいしく召し上がっていただけたら嬉しいなと思います」と集まったTiaraに向けてメッセージを届けた。