『Snow Manの素のまんま』構成作家・永田篤がラジオを通じて感じた9人の成長 「末永く続けていけたら」と語る番組への想い

大きくなっていくSnow Manの魅力を伝え続ける、そんな番組を末永く

――この5年の間で、特に印象深い放送回はありますか?

永田:コロナ禍に入り始めた頃は、みんな手探りで進めていただけにやはり思い出深いです。メンバーふたりがそれぞれ違うところから電話で出演、という形で収録しなければならなかった期間が2、3カ月ほどあって。通常であれば、何かあった時にブースの中にいる僕がカンペで指示が出せるのですが、電話収録だとそれができないんですよね。それが長年続いている番組であればまだしも、(当時の『素のまんま』は)始まって1年も経っていないタイミングだったので、正直「大丈夫かな?」と不安でした。

――電話だと音質も少しこもりがちになりますよね。

永田:そんな電話ならではの音声を活かして何かできないかなと考えたのが、「素の留守電」というコーナーでした。留守番電話のテイストで、メンバーにシチュエーションから考えてもらって20秒のメッセージを残してもらうというものです。厳しい状況から生まれたコーナーとしては楽しんでもらえたんじゃないかと、自画自賛しております(笑)。

――彼女へのメッセージでは恋人気分が味わえたり、一生懸命考えて話しているのに「ピーッ」という機械音が無情にも響き渡って収まりきらないというバラエティ的な面白さもありました。

永田:最近では「ピーッ」と鳴る留守番電話サービスもなかなか聞かないですけどね(笑)。コロナ期間中にメールが急増して、個人的には嬉しい悲鳴を上げていました。当時、デビューして半年くらいで、Snow Manの人気はうなぎのぼりでしたし、ステイホーム中にラジオを楽しむ方が増えたこともあって、メールの数が3、4倍になったんです。これは今もそうなのですが、コーナーへのお便りはもちろん、「最近○○と○○のペアがご無沙汰なので寂しいです」といったご要望にもすべて僕が目を通しています。なので、あの時期は深夜まで読んで「よし、全部に目を通したぞ」と思ったのに、朝になって見たらまた同じくらい届いていて「え!?」みたいな日々が続いたのが、個人的には思い出深いですね。

――そんなにたくさんのメールが届いていたんですね。

永田:この番組は、あまりコーナーを変えていないんですよ。それは決して手を抜いているわけではなくて、それだけ皆さんからたくさんのメールが届き続けているということで。なので、競争率がものすごいことになっていて、きっとメールが読まれにくい番組だとも思うんです。でも、すべてに目を通していますし、たくさん届いていること自体がコーナーを存続させている力になっているので、ぜひ諦めずに送っていただけたらと思います。

――岩本さんを筆頭に、皆さんメールを楽しみにされていますしね。

永田:そうですね。以前、ショートスリーパーについてのメールが届いたことがあって。その時、佐久間くんも1日3〜5時間睡眠ぐらいでいいって話していたんですよ、「自分が寝ている間に楽しそうなことが起こるのが嫌だから」って。それを聞いて「なるほどな」と思ったんです。佐久間くんにとって、Snow Manの活動は修学旅行みたいな感じなのかな。いつ楽しいことが起きるかわからないワクワク感があって、眠る間も惜しい、みたいな。だから、この番組は修学旅行の夜に起きているふたりが「ちょっとしゃべろうよ」って話している感じになったらいいなと。旅館の窓際によくある応接間セットの椅子に、ふたりずつ順番に座っているような……そんなイメージです。お便りに関しては、「このテーマは好きだろうな」っていう好みはメンバーそれぞれにあるんですが、恋愛相談のメールは全員テンションが上がるので、ぜひ送ってもらいたいですね(笑)。

――永田さんはこれまでたくさんのアイドルとラジオ番組を手掛けてきました。改めて、アイドルにとってラジオというメディアはどのような役割があると思いますか?

永田:テレビなどに比べてファンと直接繋がることができる近さがある一方で、ファン向けの動画配信とは違って“地上波”というパブリックさもあるのが、ラジオならではのバランスだと思います。「Snow Manは知らないけれど、文化放送は1日中流している」という人もたくさんいらっしゃるんですよね。そうした方々にも「Snow Manって面白いな」と思ってもらえるような番組にするということを僕としては大事にしたいと思っているところです。実際に、『素のまんま』はお子さんからご年配まで本当に幅広い年齢層のリスナーさんがいらっしゃるのが大きな特長なんです。Snow Manがそれだけ広い世代から支持されているということと同義だと思っています。

――Snow Manは、今や国立競技場を満員にする人気グループとなりました。デビュー前から見守っていた永田さんとしては感慨深いところもあるのでは?

永田:もう、本当に幸せなことだと思います。僕としても、それくらい大きくなるグループだろうなという確信はありました。Snow Manのすごいところは、9人の個性がしっかりしているところなんですよね。それでいて、喧嘩しているところを見たことがないくらい仲が良い。36通りあるコンビそれぞれにカラーが出るのも強みだなと思います。そんなSnow Manの魅力を伝えるお手伝いが、今後も末永くできれば嬉しいですね。

――ラジオ番組が長続きするために、リスナーができることはありますか?

永田:それはもう、リアルタイムで聴いてもらうことですね。聴いてもらうだけでも十分ありがたいんですが、もし「もっと何かできるかな?」と思ってくださる方は、ぜひSNSでハッシュタグをつけてポストしていただくとさらにありがたいです。やっぱり「毎週X(旧Twitter)のトレンドに入っているんですよ」って言えるのは、ラジオ番組としては長く続けていく上で大きな武器になるんですよね。加えて、先ほどもお話したように、お便りですね。放送で使われなかったお便りも、すべて目を通していますので。どんなリスナーさんがいて、どんな思いをもってラジオを聴いているのかが僕の頭の中に蓄積されていますし、それが番組作りに反映されていきますので、どんどん送ってきてもらえたらと思います。

――最後に、Snow Manのメンバーへのメッセージもお願いします。

永田:当初から、この番組は長く続けていきたいと考えていました。5年という大きな節目を迎えてその願いは叶いつつありますが、まだまだ一緒に歩ませていただけたらありがたいなと思っています。これからも番組のタイトル通り、“素のまんま”でブースにきてください。この番組を愛してくださるたくさんのリスナーの皆さんと一緒に、楽しいラジオを続けていきましょう。

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