Travis Japanが刻む“宿命” デビュー前から積み上げた経験を発揮したワールドツアー・バンコク公演を振り返る

Travis Japan、バンコク公演レポ

 Travis Japanのワールドツアー『Travis Japan World Tour 2025 VIIsual』が9月27日にタイ・Thunder Domeでファイナルを迎えた。

 グループとしては2度目となる今回のワールドツアーは、7月のニューヨーク公演を皮切りにスタート。このツアーでTravis Japanは何を刻んだのか――。最終公演を見届けたひとりとして、ここにその様子を書き記していきたい。

 Travis Japanは今年、2ndアルバム『VIIsual』を携えたアリーナツアー『Travis Japan Concert Tour 2025 VIIsual』を開催。1月4日の神奈川・横浜アリーナを皮切りに全国8都市28公演、約31万人を動員。6月の千葉・LaLa arena TOKYO-BAY公演ではそれまで活動休止していた川島如恵留が復帰し、7人全員が揃う形で国内ツアーファイナルを迎えた。ライブの総合的な演出を中村海人、そしてメンバー全員が意見を出し合ったほか、アルバムに収録のメンバープロデュース曲の演出は各々が務めるなど、メンバーが総力をあげて作り上げたという。そんなところからもTravis Japanらしい前のめりな姿勢と結束力を感じた。

 今回のワールドツアーは、それまで行われた国内公演をベースに特別なアレンジを取り入れた“和ver.”でのパフォーマンスなど、海外のステージで“Travis Japan”を知らしめる構成だった。

 ワールドツアーのファイナルの会場となったThunder Domeの正面には、メンバーの大きなパネルが設置され、会場に入るさらに前の歩道橋を歩いている時から早くも心が躍った。会場では、開演前から元気のいい「トラジャ!」というコールが響く。その声は開演の時刻に迫るにつれてどんどん大きくなっていく。オープニング映像が始まり、メンバーの名前が響くと、その声は激しさを増した。メインステージのスクリーンに表示された『Travis Japan World Tour 2025 VIIsual FINAL』の文字には、きっと誰もが高まっただろう。

 ライブは「Crazy Crazy」からスタートした。そこから「Love Tag」「LEVEL UP」と続いていくが、曲が切り替わるたびにオーディエンスからは大きな歓声が沸き起こるなどボルテージは早くも最高潮に。「" BO$$Y - ☆Taku Takahashi (m-flo) Remix "」ではメンバーの“TJコール”に負けじと大声で返すオーディエンス。呼応する「TJ」が無二の高揚感と一体感をもたらした。

 国内ツアーでも注目を集めたパフォーマンスのひとつが、松田元太プロデュースの「Rush」。国内ツアーのセットリストを思い出しながら、早い段階で披露されたことに驚きつつも、紗幕に包まれたメンバーの姿に一気に引き込まれた。白いジャケットをなびかせながら舞うように歌い踊る7人。シルエットをも味方につけ、後半は大胆にジャケットを脱いでみせるなど、大量の白い紙吹雪が舞う幻想的な世界観で魅了していく。

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