ポルノグラフィティが飾る『ヒロアカ』の始まりと終わり 「THE DAY」から「THE REVO」=“革命”が意味するもの
ポルノグラフィティのキャリアにおける“革命”は?
ーーポルノグラフィティにとって最初のアニメ楽曲は、2000年リリースの「ヒトリノ夜」(アニメ『GTO』オープニングテーマ)。その後「メリッサ」(アニメ『鋼の錬金術師』オープニングテーマ/2003年)、「アニマロッサ」(アニメ『BLEACH』オープニングテーマ/2009年)、「オー!リバル」(劇場版アニメ『名探偵コナン 業火の向日葵』主題歌/2015年)など数々の名曲を生み出してきましたが、お二人とってアニメ作品と関わることの意義とは何でしょうか?
岡野:いろいろとあるとは思いますが、わかりやすいところでいうと、幅広い年齢層の方に自分たちの楽曲を届ける機会になってますよね。ライヴに若い方が来てくれるのも、アニメに関わらせてもらった良い影響なのかなと。
新藤:広がり方が違いますからね。「失われた〇十年」なんて言われることもありますけど、アニメは日本のカルチャーの代表として世界に発信を続けていて。それはもちろん良いことだし、強いなと感じています。
岡野:そうだよね。一年半くらい前に、バルセロナに行ったときにたまたまFLOWがライヴをやっていて、観させてもらったんですよ。Razzmatazzという有名なクラブだったんですけど、お客さんがパンパンに入っていて、日本人のお客さんはほぼいなくて。アニメの楽曲が多かったんですけど、現地の方々が涙を流して喜んでいて。アニメの曲が好きなだけではなく、FLOWの楽曲として受け止められていたし、それがすごく誇らしくて。
ーーFLOWは海外ツアーを毎年のように行っていますからね。
岡野:そうですよね。僕が観させてもらったのはヨーロッパ—ツアーだったんですけど、バスに機材を乗せて回っていて。
新藤:そうなんだ。バスか……。
岡野:FLOWと僕らはそんなに年齢が変わらないんですけど、あれはちょっと真似できない。さらに言うと、そういうスタイルでツアーを回らないと、向こうのスタッフに認められないらしいんですよ。ちょっと僕らには無理かなと。
ーー海外のリスナーも多いので、ライヴをやれば絶対に盛り上がりますけどね。
新藤:行きたい気持ちはあるんです。26年やってると、聞こえ方は良くないかもしれないけど、たいていのことはやってきたんですよ。それを繰り返すことも重要だし、尊いことなんですが、新しいことも必要だし、ファンの人たちも飽きてしまう気がして。その突破口として、(海外でのライヴは)いいなと思いますけどね。バスで寝泊まりするとなると、ちょっと考えますけど(笑)。
ーーもう一つ、「THE REVO」という題名に重ねた質問をさせてください。ポルノグラフィティの活動において、“革命”と言えるような出来事というと?
岡野:一つ挙げるとすると、フェスですね。キャリア15年目を過ぎた時期から、ロックフェスに出るようになって。それまでは遠慮していたというか、それまで僕らが歩いてきた道とは色合いが違うのかなと思ってたんです。でも、『ROCK IN JAPAN』を皮切りにいろいろなフェスに出させてもらって、「そんなことなかったな」と思えたというか。香川県の『MONSTER baSH』に出て「アポロ」を歌ったときに、サークルモッシュが出来てたらしいんですよ。
新藤:ハハハ(笑)。
岡野:そのときはサークルモッシュの意味があまりわかってなくて、「輪になって回ってる人たちがいるな」くらいだったんですけど(笑)。あとはマキシマム ザ ホルモンのメンバーがMCで僕らのことに触れてくれたり、バックヤードで若いアーティストに「中学生のときから聴いてます」と言ってもらったり。そういう経験を通して、ちょっと気持ちがラクになったところがあったんですよ。自分たちが歩いてきた道だとか、ロックのフィールドとは違うかもしれないとか、そんなことを気にしなくていいんだなと。違う場所に足を踏み入れることでいろんなものが見えてくるし、それはちょっとした革命だったかもしれないです。今年も夏フェスに出させてもらいましたけど、すごく楽しかったですね。
ーーポルノがロックフェスに出始めたのは、フェス側にとっても大きな出来事だったと思います。新藤さんはどうですか?
新藤:革命ということでいうと、50歳という年齢になったことはそうかもしれないですね。“年を取った”とか“おじさんになった”みたいな話は好きじゃないし、そんなこと言っても意味がないと思うけど、いざ50歳になると、この先、今までと同じ量の活動ができるとは思えないし、いろいろ考えることがあって。よくスポーツ選手が「100点満点を取れることはない」みたいな話をしますけど、僕らはそろそろ100点を目指すべきじゃないかなと思うんですよ。20代のときはそうじゃなくて、未完成のまま突っ走るのがカッコいいと思ってましたけど、この先は自分たちがやりたいことをきちんと見据えて、どうしたらやり切れるのかを考えたほうがいいなと。そういう価値観に変化はあったような気がしますね。
ーーキャリアを重ねてきたアーティストにとって大きなテーマですよね、それは。たとえば50周年を目指すのはどうですか?
岡野:それはしんどいですね(笑)。あと24年もありますよ。
新藤:そうだね(笑)。たまに思うんですけど、みなさん、全然辞めないですよね。「もう音楽は辞めます」という人がいてもいいと思うんだけど、50過ぎても続けられる方が多いじゃないですか。
岡野:そうだね(笑)。僕も晴一と同い年なので、同じようなことを考えることがあるんですよ。区切りを付けようと思ったとしても、そのときに革命みたいなことが起きて、「あれ? まだいけるんじゃない?」と思ったり……みたいなことなのかなと。
ーー「THE REVO」のコンセプトみたいに、少しずついろんな経験を積み重ねて、最後に爆発が起きるかもしれないですし。
岡野:そうですね。
新藤:価値観は変わりますからね。今はこう言ってるけど、5年後にはまったく違っているかもしれないので。年配の方で、盆栽の世界にハマる方もいらっしゃるじゃないですか。僕はまだわからないですけど、もしかしたら数年後に「盆栽がヤバい」って言ってるかもしれない(笑)。
岡野:何が起きるかわかんないからね(笑)。
新藤:バンドってこんなに面白いんだ、辞める必要なんて全然ないって言ってるかもしれないし、先のことはわからないです。
ーーこの先も様々な活動がアナウンスされています。年末にはカウントダウンライヴ『みなとみらいロマンスポルノ’25 〜THE OVEЯ〜』をぴあアリーナMMにて開催。2026年にはニューアルバムのリリースと全国ツアーの開催が控えていることも発表されました。
新藤:アルバムを出してツアーを回るという、活動の本質みたいなことをやろうかなと。
岡野:アルバムは『暁』(2022年)以来だから、だいぶ久々ですね。いいコンディションで曲を作ってきたし、50歳らしい、華々しいアルバムが出来るんじゃないかなと思ってます。まだ全然途中ですけど(笑)、僕らのガッツポーズをみなさんにも感じてもらえたらうれしいですね。
新藤:まだ歌詞を書いてない曲もあるんですけど、自分からどんな言葉が出てくるのかワクワクしているところもあって。それがある限りモチベーションは続くだろうし、その感じはずっと同じですね。
■リリース情報
10月4日(土)「THE REVO」先行配信スタート
https://pornograffitti.lnk.to/THEREVO
11月19日(水)「THE REVO」パッケージリリース
https://pornograffitti.lnk.to/therevo_CD
【初回生産限定盤BD】
収録曲:3曲
※初回生産限定盤特典映像
・「THE REVO」BTS of MUSIC VIDEO
・「THE REVO」BTS of PHOTO SHOOTING
封入:「THE REVO」PHOTO BOOK
価格:¥2,700(税込)
【初回生産限定盤DVD】
収録曲:3曲
※初回生産限定盤特典映像
・「THE REVO」BTS of MUSIC VIDEO
・「THE REVO」BTS of PHOTO SHOOTING
封入:「THE REVO」PHOTO BOOK
価格:¥2,500(税込)
【通常盤】
収録曲:3曲
価格:¥1,500(税込)
【期間生産限定盤】(アニメ盤)
収録曲:3曲
映像特典:ノンクレジット映像
価格:¥1,800(税込)
■ライブ情報
『みなとみらいロマンスポルノ'25 ~THE OVEЯ~』
特設サイト:https://sp.pornograffitti.jp/rp25/
▼スケジュール
2025年12月28日(日)16:00開場 17:00開演
2025年12月29日(月)17:00開場 18:00開演
2025年12月31日(水)21:00開場 22:30開演(カウントダウン公演 ※love up! 会員限定)
▼会場
ぴあアリーナMM(神奈川)
▼チケット料金
オリジナルグッズ付き 指定席:16,500円(税込)
指定席:13,200円(税込)
■ポルノグラフィティ関連リンク
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