RIP SLYME「音を渡し合ったらすぐ元通り」 再集結で実感した5人ならではの空気感と唯一無二な関係性

アラフィフが乗っかろうとするのはおかしな話。自分らしくやっていきたい(SU)

SU

ーー「Chill Town」はどのように制作したんですか?

FUMIYA:「Chill Town」はJ-WAVEのキャンペーンで制作した曲で、最初からお題をもらっていたんです。RIP SLYMEってパーティーとかアゲる夏のイメージがあると思うんですけど、僕ら世代のすごく盛り上がるヒップホップの曲って意外とメロウだったりするじゃないですか。そういうイメージでビートを作りました。

ILMARI:RIP SLYMEの長い歴史の中で、事前にテーマを共有するってことがほとんどなくて。割とこう、誰かが最初に乗ってって「こういう感じなんだ」っていう。じゃあ「僕はこうしよう」っていう感じが多かった。「雑念エンタテインメント」はRYO-Zくんがサビを書いたと思うんだけど、僕はRYO-Zくんが何を言っている曲かわかんないまま自分のヴァースを書いていますから(笑)。そのバラバラ感が聴いていて面白いのかなって。もし今後もみんなで曲を作ったりすることがあるならば、みんなでコンセプトを話し合ってから作るのも面白いかもしれない。

ーーPESさんのメロディがかっこよかったです。

PES:このサビはたぶんああいうふうにバーンってちゃんと歌わないとああいう効果が生まれないんです。これ作っている時に言っていたのなんでしたっけ?

RYO-Z:MAJOR STRESS?

PES:そうそう。90年代のみんなで合唱してるみたいのがメインで、そこを包むようにちゃんと歌っているボーカルがあると成立する、みたいな。ゴスペルに近いっすよね。

FUMIYA:そう考えるとSALAAM REMIっぽさがあるかも。

ーーDISC.2には「ラヴぃ(リップスライムとくるり)」「Remember (RIP SLYME with MONGOL800)」といったコラボ曲が収録されています。

RYO-Z:ちょうどDISC.2に収録されている曲を発表した時期はFUMIYAくんが体調不良で活動休止していたんです。そこでいろんな方たちにご尽力いただきました。感性の合う人たちに手伝っていただいた良い時期ですね。

ーーDISC.3には3人編成での楽曲も収録されています。

ILMARI:今回だと「Human Nature」が唯一3人で作った曲になるんですけど、僕はどんどんリメイクしても良いと思っているんです。音楽って1回作ったら終わりってものでもないと思うし。3人の時代に良かった部分を残しつつ、PESくんとSUさんに入ってもらって具現化できることもあると思うし。

RYO-Z:この時期の曲を改めて聴くとすごくシンプルなんですよね。それはそれで楽しい時間でした。でもやっぱり今回のベスト盤に入れるんだったら、PESくんとSUさんのヴァースが入ったほうがRIP SLYMEっぽい。ちなみに「サヨナラSunset feat. WISE & おかもとえみ」はオリジナルがストーリー性のある曲だったんです。だけど2人が入って軽やかなダンスミュージックになって。そこは面白かったですね。

ーー活動期間に1年という区切りをつけた理由を教えてください。

ILMARI:これは単純にやってみないとわからないからっていうのが1番大きいです。来年の3月22日になって、「このまま続けていこう」になるのか、「ここまでにしよう」になるのか。僕自身も今どっちでもないですし。全くわかんない。けど、今年はRIP SLYMEのメジャーデビュー25周年に向けた一年ですし、ファンの皆さんや関わってくれたスタッフの方々にちゃんと伝えられてなかったことを、僕らから「こんな感じです」と発信したかった。その先のスケジュールは何もないので一旦区切る。

FUMIYA

ーー今、日本のヒップホップシーンはかつてないほど盛り上がっています。そんな中でRIP SLYMEはどんなことをしてみたいですか?

SU:僕らがデビューした頃に比べて日本のヒップホップはものすごく成長していると思います。でもそこにアラフィフが乗っかろうとするのはおかしな話だと思う。僕らは自分らしくやっていきたいです。

RYO-Z:ですね。秋に開催する『DANCE FLOOR MASSIVE FINAL』というツアーも、それこそ僕ららしさ全開というか。ライブハウスの隅から隅まで気持ちいい音を出そうってコンセプトで、リリースツアーとは違うダンスミュージックに特化した内容のシリーズツアーです。久しぶりの開催になるので、ベスト盤の収録曲もいっぱいやるし、アレンジも楽しめるものにしていく予定です。

ーー個人的には「パーリーピーポー (Hosted by VERBAL)」を聴きたいです。

ILMARI:ぜひVERBALくんにも来てもらいたいですね(笑)。フェスだと有名な曲が多めのセットリストになるけど、『DANCE FLOOR MASSIVE』ではそういうアルバムの曲も入ってきますからね。あとはFUMIYAくんがDJの視点から踊れるセットリストをどう作るか。

FUMIYA:すごく盛り上がるセットリストを考えておきます。

RYO-Z:そうなると最初の話に戻るけど、「昔のようにライブできるかしら?」という漠然とした不安があるんですよね。

ILMARI:ワンマンは5時間くらいやりたいな。どう?

RYO-Z:……それはちょっと(笑)。 やりながら感触を取り戻していく感じで良いツアーにしたいですね。

■リリース情報
ベストアルバム『GREATEST FIVE』
2025年7月16日(水)リリース
予約:https://ripslyme.lnk.to/GREATESTFIVE_CD

初回限定盤:WPCL-13654~6 ¥5,500(税込)
仕様:三方背BOX+3CD
封入特典:ライブスタッフパス風ステッカー、ジャケットデザインステッカー、オリジナルポスター、『RIP SLYME TOUR 2025 DANCE FLOOR MASSIVE FINAL』ライブチケット応募シリアルナンバー ※数量限定

通常盤:WPCL-13651~3 ¥4,200(税込)
仕様:3CD、『RIP SLYME TOUR 2025 DANCE FLOOR MASSIVE FINAL』ライブチケット応募シリアルナンバー ※数量限定

<収録曲(初回限定盤/通常盤共通)>
DISC.1
1. どON
2. Wacha Wacha
3. 楽園ベイベー
4. FUNKASTIC (GREATEST FIVE ver.)
5. GALAXY
6. 雑念エンタテインメント
7. Tokyo Classic
8. BLUE BE-BOP
9. ミニッツ・メイド
10. 黄昏サラウンド
11. Dandelion
12. STEPPER'S DELIGHT
13. JOINT
14. Super Shooter
15. One (GREATEST FIVE ver.)

DISC.2
1. 結果論
2. STAIRS
3. ラヴぃ(リップスライムとくるり)
4. ブロウ
5. Good Day adidas original remix by DJ FUMIYA
6. The Beat Goes On
7. Hot chocolate
8. 太陽とビキニ
9. I・N・G
10. SPEED KING
11. Remember (RIP SLYME with MONGOL800)
12. Tales
13. SCAR
14. センス・オブ・ワンダー
15. 熱帯夜
16. Wonderful

DISC.3
1. サヨナラSunset feat. WISE & おかもとえみ (RS5 Remix)
2. ピース
3. 甘い生活~ La dolce vita ~
4. SLY
5. BABY
6. ジャングルフィーバー
7. Human Nature
8. バンビーナ(BAMBINO MIX)
9. Rightnow! feat. SAMI-T from Mighty Crown (RS5 Remix)
10. POPCORN NANCY
11. Chill Town
12. RUN with...
13. JUMP with chay
14. 楽園ベイベー (2014 Summer Remix)
15. Good Times
16. この道を行こう
17. ロングバケーション

Total artwork concept inspired by 赤塚不二夫 “天才バカボン” (C)Fujio Productions

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