松田聖子は130公演超えで女性アーティスト最多 吉川晃司、玉置浩二ら日本武道館はなぜ特別?

 7月23日に吉川晃司がリリースする映像作品『KIKKAWA KOJI 40th Anniversary Live』には、今年2月に開催された武道館公演2DAYSの模様が収録される。全国24カ所26公演を巡った『KIKKAWA KOJI 40th Anniversary Live Tour』のファイナル公演となった武道館公演は、代表曲はもちろん、ファン垂涎の人気曲の数々に加え恒例のシンバルキックのパフォーマンスまで飛び出し、自身のデビュー40周年をファンとともに祝うライブとなった。吉川のソロとしては35回目、COMPLEXとしての開催も含めると39回目となった武道館公演だが、同公演では「100回公演を目指したい」という吉川のMCもあり、彼の武道館という会場への思い入れを数字と言葉の両方から感じることができる。

 玉置浩二は今年6月に『billboard classics 玉置浩二 LEGENDARY SYMPHONIC CONCERT 2025 "ODE TO JOY”』を開催。本ツアーは、2015年にスタートした玉置とフルオーケストラによるシリーズコンサートツアーで、ツアーファイナルでは大友直人と東京フィルハーモニー交響楽団との共演が実現。「ワインレッドの心」や「夏の終りのハーモニー」、「田園」といった代表曲が披露されるとともに、オーケストラとの共演によってこれまでのキャリアの中でリリースされた楽曲たちに新たな息吹が吹き込まれた。2010年の安全地帯“完全復活”コンサートツアーや、2017年の安全地帯デビュー35周年記念公演など、節目では必ずと言っていいほど武道館でライブを開催してきた。玉置のアーティストとしての歴史は武道館に深く刻み込まれているのだ。

 松田の130公演という記録や、吉川の全39公演という数字、玉置の節目節目における公演などを振り返ってみても、やはりベテランアーティストにとって武道館がいかに重要な場所なのかが分かる。自身が重ねてきたキャリアの象徴として、自身が歌い続ける間は武道館で公演を続けたいというアーティストそれぞれの想いが記録や数字という形となって現れているのではないだろうか。アリーナ会場が今後どれだけ増え続けたとしても、日本武道館という会場はその特別な存在感を放ち続けるだろう。

※1:https://www.acpc.or.jp/pdf/marketing/2024_yearround.pdf

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