LE SSERAFIM、SuperM、BE:FIRSTら手掛けるALYSA、世界を舞台にしたクリエイティブ 新レーベルで目指すもの

ALYSA、新レーベル「O21」で目指すもの

「O21」で大切にしたい“音楽のアイデンティティ”

——様々な経験を経てから、どのような流れでレーベル「O21」の設立につながったのでしょうか。

ALYSA:アーティストがアーティストをプロデュースする/アイドルを手掛けるという動きが、2020年くらい、コロナ禍あたりから日本でも出てきたように感じていて、それはすごくいいことだと常々思っているんです。舞台に立つ側の人がプロデュースをすることでステージングがより素晴らしいものになると思いますし、表現するときの悩みもすべて分かっている。一方で私だったら何ができるかと考えたとき、音楽プロデューサーとしての経験を活かして、アーティスト本人とクリエイティビティがもっと結びついた仕事に貢献できるのではと感じました。曲を作る側が直接アーティストをプロデュースできたなら、ヒットを生み出す確率を上げられるのではと考え、ならば一度は挑戦してみたいということで、今回のレーベルを立ち上げるに至りました。

——「O21」に関する資料を拝見すると、「変革を生み出すレーベルでありながらも、過去へのリスペクトを忘れない」という一文がありました。ALYSAさんは幼少期からいろいろな音楽を聴いてきたからこそ、単に新しいだけの音楽ではダメだという気持ちが強いと推測しましたが、その点はいかがですか?

ALYSA:そうですね。仕事を通じてアジア各国の音楽に関わっていくと、やっぱり世界を意識しているマーケットが多いと感じることもあります。でも一つのジャンルに偏りすぎたり、グローバルなトレンドばかりを見てしまうと、大事にすべきアイデンティティのようなものが見えなくなってしまいがちです。幼少期から触れてきた日本の音楽の良さはたくさんあると感じていましたし、雅楽から始まり、歴史の中でどんどん変化していった日本の大衆音楽が、シティポップや昭和歌謡となり、今はJ-POPと呼ばれている。そうした歴史や良い流れをあえて断ち切る必要はないと思っています。

——「O21」で手掛けるアーティストは、その視点を大事にしているということですね。

ALYSA:はい。常にリスペクトする心を忘れないアーティストであってほしいと願っています。

——ALYSAさんがこのレーベルを通してアピールしたいサウンドカラーを教えてください。

ALYSA:現在準備を進めているアーティストは、「Japan coreを真ん中に置いたビジョン」になると思います。それは既存のアイドルがやっているようなスタイルではありません。藤井 風さんや星野源さんが作るサウンドのように耳なじみはあるかもしれないけれど、楽曲の中で新しいチャレンジもしています。

——「O21」の最終的な目標は何なのでしょうか?

ALYSA:「クリエイティブファースト」というビジョンを業界の中に浸透させていくことがまずひとつ。さらに所属アーティストとともに練り上げていくことも大切なビジョンですね。これらを通して「O21」が届ける音楽が世界中の方々に届けられたらいいなと考えています。

——今後の展開が楽しみですね。

ALYSA:がんばります! 大きなことを言っちゃったから、相当がんばらなきゃ(笑)。

——最後の質問になります。ALYSAさんにとって「音楽」とはどのようなものですか?

ALYSA:うーん、おかしな例えかもしれませんが、幼いころにずっと持っていたもの、「捨てられない毛布」みたいなものだと思うんです。もう汚いから捨てようとなっても、これが消えてしまったら私も終わってしまう。それほど自分にとって必要だったのが「音楽」だと痛感しています。卒業後、一度音楽から離れてしまったとき、自分の心が死んでしまった。だからこれからは絶対に手放したくないと思った瞬間、私にとって音楽は「捨てられない毛布」になりました。それは今後も変わることはないと思います。

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