「インディミュージックと大衆性の掛け合わせをどこまでやれるか」

──LET ME KNOWは、楽曲がSNSでバズったりしたことで知名度を上げてきた部分もあると思うのですが、そのあたりは戦略的にやっているのですか？

Matty：日頃から仮説を立てて、「これをやってみよう」「上手くいかなかったら別の方法を試そう」と、ずっと繰り返しています。数字もよく見ていますし、スタッフも交えて「今年はここをもう少し強化しよう」といった話し合いは頻繁にしていますね。

──過去に「これは狙い通り上手くいったな」と感じた例はありますか？

Matty：「偽愛とハイボール」はまさにそうでした。最初にInstagramにライブ映像を上げたんですが、その頃はまだ高画質にこだわってライブ映像を投稿している人が少なくて。「綺麗な映像ならある程度いけるやろ」と思って投稿したら、実際に大きな反響がありました。あとは最初からグローバル視点で英語・韓国語の歌詞の翻訳を入れるなど。とはいえ、今は状況が変わってきていて、同じようなことを考える人が一気に増えて、少し飽和気味なんですよね。だから今同じことをやっても、当時ほどのインパクトは出しにくい。

　実際のところ、何がバズるかはよくわからないというか、タイミングや運の要素が大きいなと感じています。再生数が1000万回や1億回を超えるようなヒットになるには、実力や戦略だけでなく、さまざまな条件が奇跡的に重なる必要があると思いますね。ただ、軸はぶらさずに、時代の流れを読んで柔軟に仮説を立てながらトライアンドエラーを繰り返していくことは大事かと思います。特に「ライブ映像を載せる」というのは今でも有効なアプローチだと思うので、そこは継続しつつ新しい方法も模索しています。

──Mattyさんはモデルとしてブランドとのタイアップも行うなど、音楽以外にもさまざまな表現活動をされていますよね。そういった活動も、最終的には音楽に還元していけたらという思いはありますか？

Matty：バンド、音楽に還元できればもちろん嬉しいですし、個人としての表現の幅も見せていきたいと思っています。自分という人間のさまざまな側面を見せ、鳴らしている音楽と結びつけて、どっちも好きになってもらうことが、ファンベースを作っていくと信じているので。バンドや音楽がベースにありつつ、自分の表現したいスタイルに合った仕事をオファーしていただけるなら、有り難くこれからもチャレンジしていきたいと思っています。

──バンドとして、あるいは個人として、今後どんな夢を描いているのかを聞かせてください。

Lyo：誰も歩いたことのないような道を、自分たちなりに切り拓いていきたいと思っています。前例がないことはそれだけで難しいし挑戦の連続ですが、だからこそ“自分たちだけの道”になる。誰とも被らないこと、自分たちらしさを貫くこと。それはサウンドにしても活動の方向性にしても同じで、常に先頭を走っていたいという気持ちは、バンドを始めたときから変わっていません。

──具体的には、どんなところがLET ME KNOWにしかない部分だと思いますか。

Lyo：僕とKen_Mは洋楽の影響が強いんですけど、Mattyは邦楽と洋楽の影響がどちらもあって、それぞれのルーツを掛け合わせているので音楽的には新鮮に感じてもらえるのではないかなと思っています。バンド編成としても、双子とミックスの3人でやってるというのがまず珍しいと思いますし。

Ken_M：そういう意味ではインディミュージックと大衆性の掛け合わせをどこまでやれるかも大事にしていると思いますね。そのスタイルのまま、最終的にはスタジアムクラスの会場でライブができたらいいね、とメンバーやスタッフとも話していて。今LET ME KNOWが行っているような韓国での活動も、そうした“前例のない動き”の一つだと思っていますし、そこからさらに広げていけたらいいなと。

Matty：大きな目標でいうと、Ken_Mも言っていたようにスタジアムでライブをやりたいと思っています。そこに向けて、今できることを一つずつ積み上げていきたいですし、スタジアムの景色をメンバー、ファンのみんなで見れたら最高ですね。

◾️リリース情報
LET ME KNOW『Svveet Pea』
4月23日（水）リリース
＜収録曲＞
M1 Svveet Pea
M2 阿呆みたい
M3 My ex, Bandman

LET ME KNOW 公式サイト