Mrs. GREEN APPLE、藤井 風、YOASOBI……『MUSIC AWARDS JAPAN』主要部門は誰の手に?

Creepy Nuts

Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」 × TV Anime「マッシュル-MASHLE-」 Collaboration Music Video #BBBBダンス

 Creepy Nutsは、21日の授賞式では最優秀ジャパニーズソング賞、最優秀バイラル楽曲賞など最多となる7部門に輝いている。主要部門では最優秀楽曲賞と最優秀アーティスト賞の2部門にノミネート。最優秀楽曲賞では「Bling-Bang-Bang-Born」が選出されている。こちらもアニメ『マッシュル -MASHLE- 』第2期「神覚者候補選抜試験編」のオープニングテーマとしてはもちろん、TikTokでのダンス動画のムーブメントなど、様々な角度から世界を席巻したことが記憶に新しい。なによりも本楽曲はジャージー・クラブと呼ばれるジャンルを取り入れた5つ打ちのビートを取り入れたサウンドとなっており、グローバルのトレンドも掬っていることもグローバルヒットの要因のひとつだ。最新アルバム『LEGION』でもドープな音色によるジャージー・クラブのリズムが取り入れられている。今年10月からはアジアツアーの開催も決まっており、本アワードはその足がかりになりそうだ。

FRUITS ZIPPER

【MV】FRUITS ZIPPER「わたしの一番かわいいところ」

 主要6部門のひとつである最優秀ニュー・アーティスト賞にノミネートされているのは、最優秀アイドルカルチャー楽曲賞にも輝いたFRUITS ZIPPER。新しい学校のリーダーズやきゃりーぱみゅぱみゅらを輩出したアソビシステムのアイドルプロジェクトから誕生したFRUITS ZIPPER。「わたしの一番かわいいところ」はTikTokを中心に大ヒット。“かわいい”をキーワードとする現行アイドルシーンにおける流行の源流には間違いなくFRUITS ZIPPERの存在があるだろう。「原宿から世界へ」をコンセプトに“KAWAII”を全面に押し出していくFRUITS ZIPPERが生み出したムーブメントが、クールさを表出するK-POPブームに対するカウンターとして今後も一層グローバルな広がりに期待がかかる。

こっちのけんと

はいよろこんで / こっちのけんと MV

 同賞にノミネートされている、こっちのけんとも2024年を代表する存在だ。ヒットソングの1曲となった「はいよろこんで」は、ミュージックビデオのレトロなアニメーションに“ギリギリダンス”と呼ばれる振り付けなど、現行シーンにおける楽曲ヒットの法則が幾多も込められていながら、その中身は作り手であるこっちのけんとの切実な苦しみが内包されており、そのギャップが楽曲の魅力となっている。

 『MUSIC AWARDS JAPAN』の特筆すべき点として、アーティストやクリエイター、レコード会社のスタッフ、コンサートプロモーターなどの音楽関係者計5,000人による投票で受賞作・受賞アーティストが決まるものの、エントリー作品についてはBillboard JAPANやオリコンといった音楽チャートなどのデータから客観指標で自動的にエントリーされる仕組みになっていることが挙げられる。一定の人気がある楽曲やアーティストの中から音楽関係者が優れた作品を決定するというプロセスによって、大衆性と批評性が両立されていると言える。

 22日にはMrs. GREEN APPLE、藤井 風、YOASOBI、Creepy Nutsら計8組の豪華パフォーマンスも決定。日本から世界に挑む邦楽アーティストたちが灯す音楽の未来を、本アワードを通して体感してほしい。

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