リアルサウンド連載「From Editors」第100回:PRADAとスティーブン・マイゼルと坂口健太郎
「From Editors」はリアルサウンド音楽の編集部員が、“最近心を動かされたもの”を取り上げる企画。音楽に限らず、幅広いカルチャーをピックアップしていく。
いつかと願う、PRADAとスティーブン・マイゼルと坂口健太郎のトライアングル
この連載「From Editors」もついに100回目が巡ってきました。何か特別なものを私も用意せねば、という気持ちに(勝手に)なり、今回はいつもとは少し趣向を変えて、自分の大好きなもの、そして人について、ピックアップしてみます。
先日、「PRADA」で『TEN PROTAGONISTS』というブックをいただきました。短編小説を収録したブックで、PDF形式でサイトでも公開されています(※1)。
今年2025年SSの「PRADA」のレディースコレクションのテーマは、「一人ひとりに『PRADA』を」。ミウッチャ・プラダとラフ・シモンズは、今季のデザインを機械的かつ計画的なアルゴリズムと、サプライズの連続が織りなす人間性という、両極端にあるふたつの視点にフォーカスしたといいます。丸く切り抜かれたAラインのスカート、スパンコールがあしらわれたドレス、丸カンのようなものがたくさん付いたベルト……。近年のコレクションのなかでも、今季のSSは特に面白いデザインなのです。
そして今、坂口さんは「PRADA」のアンバサダーを務めています。「PRADA」と坂口さんの交流が始まったのは、2022年前後だったと記憶しています。好きなブランドと好きな人の邂逅。なんという至福なのでしょうか。坂口さんはアンバサダーとして、それはもうたいへん素晴らしい活躍をされておられます。たびたび公開されるルックや私服コーデも、Instagramを中心にチェックしていますが、いいねを押す手が止まらないです。なぜいいねは一回しか押せないのか、不思議でなりません。坂口さんの美しさ、「PRADA」そのものの芸術度、その融合具合には毎度感服しています。
いつかスティーブン・マイゼルが撮った全身「PRADA」コーデの坂口さんを見てみたいと、あらためてこの『TEN PROTAGONISTS』のページをめくりながら思ったのでした。自分の「PRADA」愛、スティーブン・マイゼル愛、坂口健太郎愛をあらためて感じた、新緑の季節です。
※1:https://www.prada.com/content/dam/pradanux/pradasphere/2025/campaigns/SS25/Carrey_Mulligan/update/PRADA%20SS25_Magazine_Booklet.pdf
※2:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000100.000058949.html