アニメ『薄桜鬼』から15年 吉岡亜衣加「十六夜涙」「舞風」、mao、黒崎真音……作品を彩った名曲の数々
mao「君ノ記憶」「茜空に願ふ」、黒崎真音「黎鳴 -reimei-」などの名曲も
次に、吉岡以外の『薄桜鬼』の楽曲にも触れていこう。アニメ『薄桜鬼』のEDテーマを担当したのは、アニメ『ドラえもん』主題歌「夢をかなえてドラえもん」や、数々のゲーム主題歌で有名な実力派シンガー・mao。彼女のどこまでも響く伸びやかな歌声と実力と確かな歌唱表現は、多くの人の心に感動を与えてくれる唯一無二なものである。彼女のバラードナンバーであるアニメ第一期EDテーマ「君ノ記憶」を聴いた人なら、筆者の言いたいこともわかってくれるのではないだろうか? 美しいサビのメロディと愛する人を想う切ない歌詞は、胸が潰れるようなストーリー展開も相まって聴く人の涙を誘うに違いない。
また、アニメ『薄桜鬼 碧血録』テーマ「茜空に願ふ」も、「君ノ記憶」とはまた異なる視点で描かれた楽曲。maoのエモーショナルな歌声とドラマチックなメロディによって、大きな感情の波を心にもたらしてくれる。
アニソンシンガーとして生涯を駆け抜けた黒崎真音。多くのアニソンファンの心にその姿と歌声が刻まれているが、彼女もまた『薄桜鬼』関連の楽曲をアニメとOVAを中心に担当している。その中で最も有名な楽曲は、アニメ『薄桜鬼 黎明録』OPテーマ「黎鳴 -reimei-」ではないだろうか。自身初のテレビアニメOPテーマを担当することになったこの曲は、『薄桜鬼』でお馴染みの古風な単語を駆使したリリックと、黒崎の繊細なボーカル表現が印象的なダイナミックなナンバーである。アニメの内容が新選組が結成されるエピソードということもあって、過去のシリーズのOPテーマと比べると明るい未来を示唆するような楽曲となっており、吉岡の歌う主題歌とはまた異なるカッコよさや凛々しさが詰まっている。
『薄桜鬼』の世界を彩った楽曲は、今回挙げた作品以外にも多数存在する。様々なキャラクター達の生き様に想いを馳せながら、『薄桜鬼』の音楽を思い出してはいかがだろうか。