カネヨリマサルが信じ続けた“魔法”は“音楽”だった 涙と笑顔あふれたワンマン、再会の約束を交わして

「『わたし達の魔法』は“音楽”で」--ツアータイトルに込めた想い

 さらにライブ終盤では、ツアータイトルについて「『わたし達の魔法』は“音楽”で」と言及したちとせ。「10年前にバンドを組んだ時、カネヨリマサルの音楽を信じてるのは3人しかいなくて、でも絶対誰か気づいてくれるってどこかで期待もしてて。この魔法を信じてきてよかったなって思います。みんなに出会えてよかったです。ありがとう!」と、込み上げる思いを言葉に変換していく。「つらくなったら、生きるのが面倒くさくなったら、心を動かしたくなったら、いつでもライブハウスに来てください。音楽に頼ってください。私たちが信じてきたこの魔法を全力で返します」と涙ながらに訴えかけた。

 そしてステージは怒涛のラストスパートへと突入。息もつかせぬ勢いで「南十字星」「君が私を」「ガールズユースとディサポイントメント」「ハッピーニューデイ」の猛ラッシュが畳みかけられる。奔放かつ強靭なビート、着実性と攻撃性を兼ね備えるベースライン、ハートを直接突き刺すようなクランチギターと切なくスウィートなボーカルが混然となって会場全体に大きなうねりを巻き起こし、オーディエンスをひとつにまとめあげてライブ本編が締めくくられた。

 アンコールでは、間もなくツアーが終わってしまう寂寥感を滲ませながらも、8月からの対バンツアーおよびバンド初となるホールワンマンの開催を発表。フロア中を祝福ムードで満たしたのち、「恋人」「もしも」の2曲をじっくりとリスナーの胸に染み込ませていく。そしてラストナンバー「グッドバイ」を華やかに届け、「生きてたらなんとかなるから、また絶対ライブハウスで会いましょう!」と高らかに告げてフィニッシュ。3人は客席へ向かって深々と頭を下げたのち、クロージングSEとして銀杏BOYZ「BABY BABY」が鳴り響く中、観客と笑顔でハイタッチを交わして名残惜しそうにステージをあとにした。

■カネヨリマサル『わたし達の魔法を信じるツアー』
2025年4月5日@Zepp Shinjuku(TOKYO)

<セットリスト>
01. わたし達のジャーニー
02. はしる、夜
03. 関係のない人
04. 君の恋人になれますように
05. さくら色
06. 嫌いになっちゃうよ
07. ゲームオーバー
08. ひらりとパーキー
09. 背中
10. リトルデイ
11. 嘘みたいな輝き
12. シャッターチャンス
13. ゆびきりげんまん
14. ラクダ
15. 南十字星
16. 君が私を
17. ガールズユースとディサポイントメント
18. ハッピーニューデイ
・アンコール
19. 恋人
20. もしも
21. グッドバイ

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