その後は草間リチャード敬太のDJで景気よく盛り上がる「ばんざいデスコ」やファンキーなビートに軽やかなピアノサウンドが入り込むお洒落な「ネオンライト」など様々なジャンルの楽曲を展開。「ROCK'NPOP」ではポップアップで登場し、炎の特効で後半戦を熱く盛り上げる。重厚感のあるロックなサウンドにパワフルな歌声を乗せ、壮大なギターに合わせたダンスブレイクも猛々しく踊り切った。「Gotta Be」では光るムービングフレームが頭上を照らし、激しい楽曲の連続に近未来的なテイストを加えて空間を変化させていく。

　「やったろかぃ！」からはスタンドのトロッコに乗って上階のファンの近くへ。「Aぇ! LAND」では間奏のギターソロを振られた正門良規が「と、見せかけて佐野晶哉ギターソロ！」と佐野に振り返し、佐野が堂々のエアギターを披露するなど、無邪気に楽しみながらたっぷりのファンサービスで楽しませた。

　そして「Break Through」からバンドコーナーへ。1曲目から全力で楽器をかき鳴らし、激しいバンドサウンドに負けない一体感のある声の塊を観客にぶつけていく。「Aぇ You Ready？」では正門が冒頭で痺れる程に歪んだギターソロを披露した。間奏の“こじけんタイム”では「俺たちは最終日ということで疲れてしまいました。みんなのエールをください！」と話し、「頑張れ！」「働け！」「チケット代！」「払ってんぞ！」という独特のコール＆レスポンスで一体感をさらに高めた。

　続く「咆哮」は末澤の攻撃的な歌い出しで始まる、疾走感がありながらも重く響く最上級に熱いロックナンバーだ。佐野はパーカーのフードを深く被り、激しくリズムを刻んでいく。〈もっと愛をぶっ刺してくれ〉という歌詞に呼応するように会場の歌声も大きくなり、最高潮の盛り上がりを見せた。そして本編ラストの「Hello」。1番は1人ずつスポットライトが当たる中で歌い上げ、2番になると全員でセンターに集まって顔を見合わせて歌い上げていく。その姿は、それぞれ個人での仕事に励みながらもそれらを還元して必ずグループとしての成長に繋げていく、そんな彼らの在り方そのものを体現したような朗らかな眩しさを放っていた。

　神奈川公演を終え、この後は宮城、新潟、愛知を周り、北海道でオーラスを迎える予定だ。熱狂の渦を全国に広げていくAぇ! groupの背中をこれからも見守っていきたい。