BE:FIRST流の“王道”のあり方をストリーミング1億超えの楽曲から探る どんなテイストも中毒性高く仕上げる7人の個性
「Bye-Good-Bye」は、『ZIP!』(日本テレビ系)内の朝ドラマ『サヨウナラのその前に』の主題歌にもなった、2ndシングル表題曲だ。同曲は「様々な出会いと別れを経て前に進むBE:FIRSTが楽曲に込められた感情を表現力豊かに唄う、ポジティブな感情を湧き上がらせる“前向きなさよならソング”」で、HIPHOPテイストが多いイメージのBE:FIRSTの楽曲の中でも、一際キャッチーでポップだ。それでいて“前向きなさよならソング”というだけあり、どこか切なさも感じさせるサウンドでもある。もちろん彼らの音楽性やスキルも十分に発揮されていて、聴き終わった後の満足度も高い。
「Boom Boom Back」は、2023年2月に配信リリースされた「さらなる高みを目指していく決意を歌った、90’s フレイバー、2000年代ティーンズビート、そして現行のセンスがミックスされたハイブリッドなHIPHOPダンスナンバー」。BE:FIRSTは2021年のデビュー曲「Gifted.」が米・Billboardの「Hot Trending Songs」で世界1位になったり、『第36回日本ゴールドディスク大賞』で「ベスト5 ニュー・アーティスト」に選ばれたり、「Bye-Good-Bye」で『第64回 輝く!日本レコード大賞』で優秀作品賞を受賞したり、『第73回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)に出場したり、2023年1月に初のアリーナ公演を実現したり……とデビュー以降破竹の勢いを見せていた。世界へ羽ばたいていく宣言をしているかのような同曲は、そんな彼らの新章のスタートを予感させた楽曲だ。結成当初、BE:FIRSTが始動する旨の紹介文が「『BE:FIRST』と名付けられたこの7人組が、日本、アジア、そして世界へと向けて偉大なる最初の一歩目を踏み出す!」と締めくくられていたが、有言実行すべく「Boom Boom Back」で「日本での基盤を固め、海外にも本格的に目を向け始めた」という覚悟を示したのではないだろうか。そんな彼らのメッセージを受け取るため、じっくり噛み締めて聴きたくなる楽曲だ。
こうして曲ごとの良さはありつつも、共通して言えるのは繰り返し聴きたくなる楽曲であるということ。だからこそ、ストリーミング全世界累計再生回数1億回という記録が樹立されたのではないだろうか。そして、違ったテイストの楽曲であってもすべてを自分たち色に染められるBE:FIRSTのスキルに魅せられる人が多いのも言わずもがなだろう。次はどんな曲が飛び出すのだろうか。まだまだBE:FIRSTから目が離せない。