17歳で叶えた3つの夢 18歳になったマリンブルーデージー 海音が語る“これから” 「バンドが続くことが一番の夢」

不登校の時期を受け入れた「recollection」、メンバーへ宛てた「ずっっっと!」

——「recollection」は2023年10月にバンドで初めてリリースした曲ですね。

海音:とっても思い入れがあります。作った時の記憶は正直ないんですけど、人生の2回目のスタートみたいな歌詞になっています。「recollection」には“また集める”という意味と、今までを思い返す“回想”という意味があって。バンドのスタートとして、不登校だった時期を一旦割り切って受け入れて、そこから第2のバンドという楽しい人生が待ってるんだよって自分に教えてあげたかった。でも、不登校の時期を生かしたいという気持ちはずっとあったので、回想という意味で「recollection」と、これからまたスタートするという意味での「recollection」。2つの意味がありますね。

——「いい合い」は喧嘩ですよね。

海音:正直に言うと、両親に対して作りました。親が自分のせいで喧嘩してるっていうのがつらくて、どうして2人はこんなにわかり合えないんだろうって。親以外も友達同士でも、なんでこんな簡単なことで喧嘩しちゃうんだろうって思ってたんです。でも、言い合いをしないと、人間ってわかり合えない部分もあるのかなって。“言い合い”は“いい愛”なのかもしれないって歌ってるんですけど、それは本音ではなくて。まだ疑問で、そう思い込まなきゃやっていけないよねっていう心の状態ですね。あれだけ〈いい愛〉なんだってって言い聞かせてたのに、最後は〈君のせいだ〉で終わる。結局、受け入れられなかった自分が最後まで残っています。

「recollection」 マリンブルーデージー  official music video

——ロックですよね。そして、「ずっっっと!」のMVはメンバーとの出会いやバンド結成の過程がわかる映像になっています。

海音:初めてメンバーに対して曲を作りたいなと思ったのがきっかけでした。それまではずっと自分の不登校にフォーカスして作ってたんですけど、初めてメンバーという大事なものができて、家族が増えたように感じて。思い出もたくさん増えたけど、もしかしたらいつか終わっちゃうんだろうなって考えた時に、「いや、悲しすぎる、それは耐えられない」と思って。まずは曲にしようっていうのがきっかけですね。後、個人的に、夏や海の曲が欲しかったんです。長崎なので、メンバー2人と海をどう掛けようかなって思った時にシーグラスっていう言葉が出てきて。〈感情の波〉っていう歌詞がもともと頭の中にあったので、感情の波でシーグラスが削られるけど、それでも捨てないで、一緒にいようっていう、とっても切実な、メンヘラな曲になっております(笑)。

——(笑)。メンバーの2人は受け取ってどうでしたか?

海音:すごく面白かったのが、ドラムのすずきは「えー、嬉しい。ありがとう」って言ってたんですけど、ベースの嶺香は「怖い」だったんです(笑)。〈死ぬときは一緒だよ!〉っていう歌詞を聴いて、すずきは喜んだけど、嶺香は怖がった。やっぱり反応はそれぞれで違うなと思って、さらに2人を好きになりました。

「ずっっっと!」 マリンブルーデージー official music video

「せめて自分の中では『すごい人生を歩めてきたよ』って認めてあげたい」

——最後の「See ’n’ You」もメンバーに向けてますよね。

海音:戦う友の“戦友”と、「またね」の“See you”をかけています。このアルバムは人生のアルバムだから、最後はメンバーとの思い出で締めたいなって思って作りました。この曲を作った頃にはもう3人が長崎を離れてそれぞれのいる場所が変わるっていうことがわかってたんですけど、それがめちゃめちゃ寂しいなと思って。長崎を離れる時に「またね」って笑顔で言えたらいいなっていう気持ちで作りました。

——今年の3月で高校生活を終えて、それぞれの道に。

海音:はい。場所はちょっと離れちゃうんですけど、マリンブルーデージーは続けていきます。

——この曲にも〈お守り〉という言葉が入ってますが、1stアルバムのタイトル『この日々をお守りに』にはどんな思いを込めましたか?

海音:今のバンド人生っていうのは、不登校の時期の自分が見たら信じられないことだと思うんですね。人生がこんなに変わるなんて、誰も信じないと思うんですけど、せめて自分の中では「すごい人生を歩めてきたよ」って認めてあげたい。あとは、メンバーにとってこの2年間、もしかしたら苦しいことをいっぱいさせちゃったかもしれないけど、2人にとってもお守りだったらいいなっていう思いを込めて作りました。

——言葉にしたことを実際に叶えてきて、燃え尽き症候群には陥らなかったですか?

海音:全然ならなかったです。達成感はもちろんあったんですけど、燃え尽きて、もう動けないみたいなことはなかった。逆にワンマンが終わって、次の日にめっちゃ曲が頭に浮かんできて、これ、楽しいかもと思ったくらいです。こういう経験をもっとしていきたいなと思いました。

——本日18歳になりましたが、この先の夢や、18歳としての1年間はどんな日々にしたいかを教えてください。

海音:まず、マリンブルーデージーが続くことが一番の夢ですね。すずきの誕生日が私の2日前なんですけど、2人も「18歳の夢はマリンブルーデージーを続けることだ」って言ってくれたんです。ワンマンライブのステージ上でも「ずっと一緒だよね」って言い合って。だから、マリンブルーデージーが続くのは確定なんですけど、そのためにも頑張らなきゃいけないなって思ってます。最近、18歳になったっていう自覚をもっと持たないといけないなって思ってて。頼れるフロントマンになれるように頑張っていかなきゃなっていうのが今の一番の思い。あとは、最初にも言いましたけど「概念になりたい」って思ってるので。概念って永遠じゃないですか。命や魂は限りがあるかもしれないけど、概念は不滅だなって。それになれる人間は世界一かっこいいと思うので、今のところはそれが理想ですね。

——マリンブルーデージーという概念になるってことですよね。

海音:めちゃめちゃ難しいんですけど、18歳の1年でというよりは、人生の中の目標ですね。

——そして、3月に昨年に引き続き、第2回目の開催となる『#楽園収穫祭』(下北沢MOSAiC)への出演も控えています。

海音:とにかく楽しみです! 前回は初めての東京だったので、上京する道のりだけでもドキドキでしたし、何があるかわからないって思ってる間に本番がきてしまったという焦りがあったんですね。でも、ワンマンを経て、みんな味方なんだなって思えるようにもなったので、東京もみんな味方だと思って、自分たちの全力を届けに行きたいです。

——その後、名古屋、神戸とツアーがつづきます。

海音:名古屋と神戸は初めてなので、どんな場所で、どんな人がいるのかがすごく楽しみです。3人の思い出も作りたいし、お客さんにとっても思い出になるような1日にできたらいいなと思ってます。今、3人で熱量を蓄えているので、ぜひ遊びに来てほしいです!

■リリース情報
1stアルバム『この日々をお守りに』
配信リンク:https://linkcloud.mu/d59eef18

<収録曲>
1. Diary -instrumental-
2. 青春
3. 藍にしずく
4. らったった
5. 言霊
6. JKブランド
7. Recollection
8. いいあい
9. ずっっっと!
10.See’n’You

■ライブ情報
『#楽園収穫祭~桃ノ歌ゲ』
3月3日(月)下北沢MOSAiC
3月4日(火)名古屋RAD SEVEN
OPEN 18:30/START 19:00

<出演者>
3月3日(月):とにもかくにも / 愛好嘩(ノイジーラバーズ) / マリンブルーデージー / リリカル / おと(CARAMEL CANDiD)(O.A.)
3月4日(火):CARAMEL CANDiD / サブマリンオルカ号 / マリンブルーデージー / 輪廻

<チケット>
前売:高校生以下 ¥1,500
大学/専門学校生 ¥1,800
一般 ¥3,000(D代別)
当日:各+¥500

・コンピCD-R『#楽園収穫祭』を入場時にプレゼント
https://t.livepocket.jp/t/rakuenshukakusai_momonoutage

■関連リンク
X(旧Twitter):https://twitter.com/maribluofficial
Instagram:https://www.instagram.com/marin0529_official
TikTok:https://www.tiktok.com/@marinbluedaisy
YouTube:https://www.youtube.com/@marinbluedaisy0529

関連記事