すとぷり、過去と現在を繋いだ“らしさ”全開のステージ リスナーとの絆を武器に見据える10周年
アンコールでは、トロッコで会場の隅々にまでファンサービスをしながら「パレードはここさ」「苺色夏花火」「よさこいディスコ Party」「GO GO CRAZY」とアップテンポなパーティーナンバーを怒涛のメドレーで披露。客席が大きく揺れるほどボルテージが上がっていく。そして「僕らだけのシャングリラ」「Here We Go!!」「雨天決行」と人気楽曲を立て続けに披露すると、すとぷりとリスナーの絆がさらに強固なものとなり一体感が高まっていった。最後はもう一度「Strawberry Prince Forever」で締めくくり、「みんなのおかげ」「ありがとう!」と感謝の言葉を告げながらステージの端から端まで移動し、リスナーたちとコミュニケーションを取っていく。最後にはマイクを外して生声で「ありがとうございました!」と叫ぶと、大きな歓声と拍手に包まれた。
ファイナルとなったこの日はエンドロールの後にダブルアンコールとして「この日、心から歌いたい曲」として「マブシガリヤ」も披露された。別れを惜しむように手を振る6人と、それに応えるようにペンライトを振り続けるリスナー。そんなあたたかい空気感のままライブは幕を閉じた。
ライブ中、今年のすとぷりについていくつか重大発表があった。4月に東京ドームでの開催が告知されていた『STPR Family Festival!!』は、ベルーナドームでの追加公演が決定し、5日間で20万人動員のフェスとなる。
また2026年に迎えるすとぷり10周年に向け、今年はスキルアップのために個々の活動に力を入れていくという。莉犬、るぅと、ころん、さとみがワンマンライブを開催。さらにジェルによる人気動画シリーズ「遠井さん」がアニメ映画化。今夏、全国で上映されることが明かされた。なお、リーダーのななもり。は表舞台での活動を控え、社長業に専念するという。今年一年をそれぞれのパワーアップと個人の夢をかなえていくために歩み、来年の10周年に向けて着実に歩みを進めていくとあらためて決意が語られた。
ベスト盤のリリースパーティらしく、過去から現在のすとぷりを余すところなく表現したライブだった。どんなに大きな規模に到達しても、彼らの「ありがとう」と「大好き」、そして「一緒に夢をかなえよう」というシンプルなメッセージはブレることがない。そんなすとぷりらしささえあれば、彼らはいつだってリスナーをお姫様にしてしまうのだろう。初めてのことを積み重ね、今があると語った6人は、これからも新しい挑戦を続けるという決意を見せてくれた。個性を磨きぬいた未来のすとぷりはどんな一面を見せてくれるのか――今後の活動に期待が高まったライブだった。