Creepy Nuts、千葉雄喜、猫ミーム……SNSの影響を強く感じた2024年バイラルチャートを振り返る

Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」 × TV Anime「マッシュル-MASHLE-」 Collaboration Music Video #BBBBダンス

 そして、これらの中でも特にCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」は、TikTokやYouTubeだけに留まらず、グローバルなヒットとなった点でも際立っている。この楽曲はCreepy Nutsならではの軽快なフロウと洗練されたリリックが特徴で、日本語ラップの可能性を世界に示したと言えるだろう。「BBBBダンスチャレンジ」と呼ばれるダンス動画がきっかけとなり、多くの国のユーザーに拡散。世界中の人々がこの曲に触発されて動画を投稿するなど、SNSを通じた文化交流の象徴ともいえるムーブメントを生み出した。

千葉雄喜 - チーム友達 (Official Music Video)

 2024年は、ヒップホップジャンルが動画SNSの中で再び注目を浴びた年でもある。たとえば千葉雄喜の「チーム友達」は、友情や仲間意識をテーマにした楽曲で、多くの若者が共感する内容でもある。この楽曲に合わせて友人たちとの思い出を振り返る投稿が次々と増え、曲の持つ親しみやすさがバイラルヒットの鍵となった。さらに千葉はミーガン・ザ・スタリオンの「Mamushi (feat. Yuki Chiba)」でも、ヒップホップと日本文化の融合という点で注目を集めた。この楽曲は力強いビートと独特のフロウに加え、日本特有のイメージを織り交ぜた歌詞が特徴だ。海外アーティストと日本人ラッパーのコラボレーションはこれまでも存在していたが、「Mamushi」はその中でも成功した例として挙げられる。楽曲の持つ中毒性がダンス動画の投稿を誘発し、文化を超えた支持を集めた。

 2024年のバイラルヒットを振り返ると動画SNSが新たな音楽の流れを作り出す重要なプラットフォームであることを改めて実感できる。これらの楽曲が示すのは、SNSを通じた共感や共有が音楽シーンを活性化させているという点だ。来年はどんな楽曲がバイラルチャートを賑わせるのか、期待せずにはいられない。

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