BURNOUT SYNDROMESがワールドツアーファイナルで魅せた集大成 CHiCOと生み出した最高のグルーヴ

 そんなCHiCOが万雷の拍手に包まれてステージをあとにすると、ライブは怒涛のラストスパートへ突入。「PHOENIX」「Melodic Surfers」「君をアンインストールできたなら」を矢継ぎ早に繰り出して否応なしに熱狂の渦を巻き起こしたのち、熊谷が穏やかなテンションコードを爪弾きながらぽつりぽつりと話し始めた。ハードスケジュールの中でも妥協なくアルバムを完成させられたこと、そのリリース翌日にライブができることについて「幸せな日だなあと思います」としみじみした口調で述べると、「“熊谷和海ハッピーになるの巻”、あんまないよね。めっちゃええやん」と石川。「うん、最近ハッピーっすね」とはにかむ熊谷にフロア中から喝采が飛ぶ。そして「そのハッピーな時間も次で最後の曲となってしまいますけども」とバンドはラストナンバー「FLY HIGH!!」を高らかに鳴り響かせ、オーディエンスの大合唱も促しながら会場全体をひとつに束ね上げてステージを締め括った。

 興奮冷めやらぬ観客たちが「FLY HIGH!!」の一糸乱れぬアカペラ合唱でアンコールを要求する中、舞台には大太鼓が運び込まれ、ふいに不穏な鈴の音が響き渡る。薄暗いままのステージに3人がひっそり姿を現すと、怪しげなバックトラックに乗せて「邪教・拝金教」がパフォーマンスされた。先ほどまでのハッピームードから一転、ただならぬ空気が場を支配するも、曲中に廣瀬が唐突に繰り広げた物販紹介コーナーで瞬時にコミカルな様相へと回帰。ライブ全体を通じて瞬間瞬間で目まぐるしく雰囲気を変えながら展開されるステージは、一瞬たりとも観客が飽きることを許容しない。そして最後に、この日のオープニングを飾った「Good Morning World!」のリアレンジバージョンにして本ツアーのタイトル曲にあたる「Good Morning [New] World!」が華々しく披露され、長きにわたる濃密なワールドツアーに堂々たる終止符が打たれた。

■BURNOUT SYNDROMES『Good Morning [New] WORLD TOUR 2024 in TOKYO&OSAKA』
2024年11月28日@東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)

<セットリスト>
01. Good Morning World!
02. Bottle Ship Boys
03. ヒカリアレ
04. 魔王
05. KUNOICHI
06. I Don't Wanna Die in the Paradise
07. アタシインソムニア
08. BABEL
09. The World is Mine
10. 逢いたい逢えない / BURNOUT SYNDROMES×CHiCO
11. Xross Road / BURNOUT SYNDROMES×CHiCO
12. PHOENIX
13. Melodic Surfers
14. 君をアンインストールできたなら
15. FLY HIGH!!

<アンコール>
16. 邪教・拝金教
17. Good Morning [New] World!

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