ALBATROSS、ハプニングすらも感動に変えた“奇跡”の夜 幼馴染の絆が生む極上のバンドマジック

 「僕たちは幼馴染だから、もう家族みたいな存在なんですよ。それが20代の頃に血まみれになるほどの喧嘩をして解散したわけです。だから40代になって、こうやって渋谷で一緒にライブをやっているなんて『まさか』の出来事なんですよね」と海部。

「でも、そういう『まさか』って日常の中に突然現れるもの。もしかしたら今日、このあとみんなにもそんな『まさか』が訪れるかもしれないんです。見落としてしまうと今日のような奇跡は起こらない、そんな『まさか』を見落とさないように1曲1曲大切に演奏しようと思っているし、もし皆さんと一緒に『まさか』を見つけることができたら最高の夜になるんじゃないかと思っています」

 そう言ってから、新曲「You」を披露。ここで、ようやくギターのトラブルが解消し、一見のプレイが復活する。ノスタルジックな楽曲「薄暮の帰り道」では、歌心たっぷりのギターソロを会場に響かせた。

 ライブ後半は、「午前0時の終電を見送って」でホーン隊の3人がワイルドなソロ回しでフロアを温め、官能的なソウルチューン「夕凪とカーテン」ではオーディエンスがハンドクラップで応えて一体感を高める。そして「Moon River」ではスマートフォンをペンライト代わりに掲げ、星空のように美しい光景を全員で作り本編のラストを迎えた。

 アンコールでは「RePlugged」と「ECHOED」を演奏。再びシンガロングが沸き起こり、幸福な一体感に包まれたままこの日のライブは終了。一度は諦めかけた夢であっても、それを信じて追い続ければ再び奇跡が起きることもある。ALBATROSSが再結成を果たした「奇跡」はもちろん、この日ギターのトラブルから「復活」し感動的なエンディングを迎えることができたのも、そんな「奇跡」の一つといえるのではないか。

 アジアツアーやニューシングルのリリース、そしてアジアでのメジャーデビューなど嬉しいニュースを終演後にたくさん届けてくれた彼らは、きっとこれからも私たちにたくさんの「奇跡」を見せてくれるはずだ。

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■リリース情報
「BINARY」
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