韓国国民的歌手 ソン・シギョン「日本でイチから挑戦してみたい」 海外活動の真意と年末コンサートを語る
「ソロ歌手でも海外市場でここまでやれる」ということを示したい
ーーマッコリの開発も含め、シギョンさんは常に新しい物事に挑戦している印象があります。韓国では大スターであるにもかかわらず、そうした挑戦を続けられる原動力はどこにあるのでしょう?
ソン・シギョン:原動力と呼べるような、たいそうなものはありません。僕の活動は、いつもたまたまです。“慣性”という言葉があるじゃないですか。動いているものがその動きを止めずに、そのまま進んでいくという意味の言葉。僕はその慣性が働くタイプなんです。何か物事を始めるまでの腰は重くて、すごく悩むけれど、一度始めたらそれを止めないで続けていられる。自分のそういう気質をわかっているから、今も「人生最後に新しい外国語を習得できたらいいな」と興味は持っているのですが、同時に少し怖さも感じています。やり始めたら、もう逃げられなくなってしまうから。でも、今は何事も軽くチャレンジすればいい時代ですよね。最近は新しい事を始めることに意味合いを込めなくてもいいのかもしれないなと考えています。
というのも、YouTubeなどの新しい媒体は次々と新しいコンテンツが出てくるから、僕が一度失敗したところで誰も覚えていないです。テレビ番組が圧倒的な力を持っていた時代は、冠番組がうまくいかないと、そのまま“売れない歌手”になってしまいました。だけど、今はそうじゃない。テレビに出たから必ず売れるという時代でもなくなりましたし、いくら失敗しても構わない。自分がやりたい場所で、やりたいことをやっていい時代になったのだと思います。
――なるほど。
ソン・シギョン:だから、僕としては「こういう時代だからこそいろいろなことをやってみるしかない」と捉えています。そして、それはプレッシャーでもなんでもなく、YouTubeで企画したオリジナル番組も日本向けInstagramも、(やってみると)むしろ面白いことばかりです。もちろん、日本での活動はチャレンジングな領域かもしれないけれど、日本は韓国から飛行機で2時間かからないで来られる国。それに音楽市場は韓国の3倍近くもあって、バラードが愛されている。僕がいちばん自信があるのはバラードですから、僕にとっては非常に魅力的な環境です。自分が八百屋さんで、売っている白菜が隣の市場ですごく好まれているのなら、「あっちに行って売ってみよう」って思うでしょう? それと同じような感覚です。
ーー日本で歌手活動を展開することは、シギョンさんにとってごく自然な流れのなかにあったのですね。
ソン・シギョン:そうですね。最近のK-POPは、アイドルばかりが国境を越えてパフォーマンスを披露しているように映るけれど、ソロ歌手だって海外で勝負をしてみてもいい。いろいろなメディアから「なぜ日本に行くのか?」という質問を受けるのですが、僕としては「ソロ歌手は日本で勝負しちゃダメなのかな?」という気持ちです。日本語を頑張ってきましたし、いい歌を作っていますから、もし叶うなら日本でも人気になりたいです。今の僕は、日本での活動に対して新人の気持ちで必死になって考え、行動しています。将来、韓国の人たちに「ソロ歌手でも海外市場でここまでやれるんだ」ということをかっこよく示したい。まだどうなるかはわからないですが、理想に一歩でも近づけたらいいなと思っています。
ーー日本での活動に力を注ぐと、そのぶんリソースがとられてしまう面もあるかと思います。韓国での活動とバランスをとるのは、かなり難しいことのように感じました。
ソン・シギョン:たしかに、日本で何か活動すると、そのぶん韓国でも何かしなければいけないというプレッシャーは感じます。でも、それは逆に「日本で何かやれば韓国でも活動を頑張って展開することになる」という意味なので、日本での活動はいい刺激を与えてくれている気がします。韓国で成功しているにもかかわらず、日本で必死に活動している背景には、僕なりの美学も影響しているのかもしれません。
ーー日本に来て歌手活動に注力することで、シギョンさんの成長意欲が刺激されているということですか?
ソン・シギョン:日本の音楽市場が魅力的で、ただ純粋に「ここで新人としてやってみたい」と思ったから来日した、それだけです。今の時代は、物事を考える順序が僕の時代とは逆だなと強く感じることが多くあります。今って、「アイドルになりたい」「有名になりたい」という目的が先にあって、それを叶えるために歌やダンスのスキルを磨いていきますが、僕の時代は違いました。「歌が好きで、歌がうまいから歌手になりたい」という動機のほうが先で、歌手活動を続けた先に有名になる可能性があった。僕も歌手になりたくていろいろな活動をやってきて、結果として今の状況があります。だから、さらに上のフェーズを目指して日本で挑戦をするのではなく、歌手として日本でイチから挑戦してみたいという動機が先にあるんです。
ーーだから、日本でのイチからの挑戦として、冒頭でもお話しいただいたような「日本のプロデューサーとタッグを組んだ楽曲制作」に取り組もうとされているのですね。
ソン・シギョン:そうです。今はすごくおもしろい時代で、インターネットを使えばすぐに国境を越えてコラボレーションを実現できますよね。だから今後は、欧米のプロデューサーや歌手とも一緒に仕事をすることになるかもしれません。日本でも韓国でも、これからさらに面白い活動を展開できると思います。
■公演情報
『2024ソン・シギョン年末コンサート〈SUNG SI KYUNG〉 in Japan』
立川ステージガーデン
12月11日(水)開場 17:30/開演 18:30
12月12日(木)開場 17:30/開演 18:30
<チケット>
全席指定 ¥12,000(税込)
チケットぴあ:https://t.pia.jp/t/sungsikyung-2024/
イープラス:https://eplus.jp/sungsikyung_jp
ローチケ:https://l-tike.com/sungsikyung
■リリース情報
ミニアルバム『こんなに君を』
発売中
配信リンク:https://king-records.lnk.to/konnani_sikyung
初回限定盤:KICS-94130/8,800円(税込)
・CD
・Blu-ray(Studio Live&Talk「君は僕の春」「オリジナルメドレー」「こんなに君を」)
・封入特典:ポストカードセット5枚組
通常盤:KICS-4130/3,080円(税込)
・CD
完全限定生産(LP):KIJS-90040/4,400円(税込)
・初回限定盤CDと同内容
<CD収録内容>
1. こんなに君を
2. 沈黙の音色
3. ふれる
4. Kaleidoscope
5. ただ...
6. 束の間でも僕たち Feat.Naul
ソン・シギョン 日本公式ファンクラブHP:https://ssk-purpleocean.jp
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