King Gnu、加藤ミリヤ×椎名林檎、ずっと真夜中でいいのに。、ILLIT、B小町、Omoinotake……注目新譜6作をレビュー
ILLIT「Cherish (My Love)」
“MV公開から16時間で1000万再生を突破”と話題を集めている「Cherish (My Love)」は、好きな人に対する様々な思いを描いた2ndミニアルバム『I'LL LIKE YOU』のリード曲。心地よく響くギターのカッティング、夢心地なシンセサウンド、儚くも美しいメロディラインが溶け合うこの曲は、キュートな少女性を軸にしたILLITの魅力を際立たせている。シンプルに抑制されたビート、シックな色合いを感じさせる音像など、大人のリスナーにもアピールできる楽曲だと思う。「あなたのことが好きな私の気持ちを肯定したい」という思いを込めた歌詞も秀逸。好きな相手に振り回されるのではなく、自分の感情を大切にしようというメッセージはきわめて現代的だ。(森)
B小町「我ら完全無敵のアイドル!!」
ポップに飛び跳ねるリズム、カラフルな音色を織り交ぜたサウンドメイク、圧倒的な可愛さの中に切なさを含ませたメロディ。アイドルソングの定番をこれでもかと入れ込んだ「我ら完全無敵のアイドル!!」は、11月28日から配信される実写ドラマ『【推しの子】』(Prime Video)の劇中に登場するアイドルグループ・B小町(齊藤なぎさ、原菜乃華、あの)のオリジナル曲。作詞作曲は、ボカロP・ふるーりが担当。00年代後半から現在に至るアイドルカルチャーの面白さ、楽しさ、エグみをダイレクトに反映した楽曲に仕上がっている。実写ドラマ『【推しの子】』の監督・スミスがディレクションしたパフォーマンス映像における、3人の完全無敵なステージングも圧巻だ。(森)
Omoinotake「ラストノート」
ドラマ『潜入兄妹 特殊詐欺特命捜査官』(日本テレビ系)主題歌としての書き下ろし新曲。ドラマに寄せたコメントによると、「人を欺きながらも助け合い生きる姿」を通して、人の二面性について想いを巡らせた、とのこと(※1)。透き通るようなファルセットから始まるのに、美しさよりも不穏な空気が勝っているのはそのせいだろう。あえて無機質に一定のビートを繰り返すベースとドラム、はらはらと舞うストリングスなど、生バンドと同期の対比もかなりドラマティック。藤井怜央(Vo/Key)の歌はこれまで高音域が少し苦しそうなところがあり、そこがエモさでもあったけれど、この曲では驚くほどなめらかに高音域が出ている。バンドの新境地を感じる一曲。(石井)
※1:https://realsound.jp/2024/09/post-1792824.html
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