ONE OK ROCK Taka×Nissy、ミセス 大森×中島健人、King Gnu 井口×ポルノ 岡野……惹かれ合う才能たち

 音楽業界において、異なるジャンルやバックグラウンドを持つアーティスト同士が惹かれ合い、深い親交を築くことは珍しくない。その背景には、互いに尊敬し合う姿勢や共通する価値観があることが多い。今回は、そんなアーティスト同士の絆について、象徴的なエピソードを交えながら紹介していこう。

 まず最初に紹介したいのはONE OK ROCKのTaka(Vo)とNissy(西島隆弘)の友情を超えた師弟のような関係性だ。先日YouTubeで公開(※1)されたNissyの新曲「SLAVE」の制作風景から、このふたりの関係性の強さは見えてくる。これまでも喘息に悩まされてきたというNissy。本作も喉の違和感と戦いながらの制作となった。そんな苦境に対してメンターのようにサポートをしたのがTakaである。過酷なツアーや度重なるレコーディングなど、長いキャリアのなかで喉を酷使しながらも常に最高のパフォーマンスを見せてきたTakaだけに、Nissyに対するアドバイス一つひとつには説得力が宿る。今回公開された映像からは、具体的な発声のディレクションに留まらず、メンタル面でもNissyを支え、鼓舞しながら「素晴らしい作品を仕上げる」という共通のゴールに向かって二人三脚で進んでいるような印象を受ける。バンドとソロというフィールドの違いはあれど、どちらも常に新しい挑戦を求める姿勢が共通しており、アーティストとしての孤独や葛藤を理解し合える存在であるからこその深い信頼関係が築かれているのだろう。まさにシンパシーとリスペクトによる素晴らしい関係性である。

Nissy(西島隆弘) / 「SLAVE」 -Behind The Scenes -

 次に注目したいのは、Mrs. GREEN APPLEの大森元貴(Vo/Gt)と中島健人の関係だ。今年9月にはお互いの公式Instagramにニューヨークで朝食を楽しむ姿を公開し、意外な組み合わせにファンを驚かせた(※2)。音楽のジャンルや活動の形態が異なる二人だが、共通して“自己表現”に強いこだわりを持っているのは特筆すべき点だろう。大森は自身のバンド活動を通して、音楽的なメッセージを常に革新し続けている。楽曲はもちろんライブでのパフォーマンスについても、ツアーごとにめざましい進化を見せてくれている。一方、中島はアイドルの枠を超え、俳優やパーソナリティとしても活躍し、多面的な魅力を示し続けている。このふたりは、それぞれの立場で自己表現を突き詰めていることから、互いに刺激を与え合う存在となっているだろう。また、そこに共通する“プロフェッショナルな姿勢”がファンに対する誠実さを体現していると言える。

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