今市隆二、自分探しの旅のなかで見つけたもの ソロとしては初の武道館公演

今市隆二、ソロ初の武道館公演レポ

 三代目 J SOUL BROTHERS(以下、三代目JSB)の今市隆二が、自身の誕生日でもある9月2日に『RYUJI IMAICHI ~ANNIVERSARY STAGE 2024~"R" in 武道館』を開催した。

 グループではすでに武道館のステージを経験している今市だが、ソロとしては今回が初。公演前に行われた囲み取材では、以前からソロで立ちたい想いがあったことを明かし、「このタイミングで立てることが本当に嬉しい」と喜びを露わにした。また、誕生日ということで「自分にとってもファンの方にとっても素晴らしい一日になったら」と期待を膨らませ、38歳以降の目標として「変わらず自分磨きをしながら、かっこいい大人になっていきたい」と語った。

 2024年のソロプロジェクトを「"R"OAD」と名付け、4月~5月にホールツアー『RYUJI IMAICHI CONCEPT LIVE 2024 RILY'S NIGHT/LOST"R"』開催、6月にアルバム『R』をリリース、6~8月にアリーナツアー『RYUJI IMAICHI LIVE TOUR 2024 “R”ED』開催と、今市はこれまで駆け抜けてきた。そんなソロ活動の裏テーマは「自分探しの旅」だったという。旅も終盤となる武道館公演は、ホールツアーとアリーナツアーのセットリストや演出をミックスし、現時点の集大成とも言える内容で届けられた。

 開演1分前を切るとカウントダウンが始まり、0になるとモニターに「"R"OAD」の文字が浮かび上がる。オープニング映像の後、ステージに置かれた巨大な"R"のセットをくぐる形で今市が登場。赤い照明と炎の演出が熱気を高めるなか、『R』のリード曲「RED」でライブはスタートした。

 アリーナツアーと同じ流れで「RHAPSODY」へ繋げると、「Catch my Light」は華やかなバンドサウンドにのせて力強いダンスを繰り広げる。歌唱後は、ラメが輝く黒ジャケットとハットを身に着け、しなやかにステップを踏みながら「TUXEDO」を披露。そのままアリーナを抜けてセンターステージへ移動した今市は、ステージに置かれたキーボードを奏でるなど、次々にエンターテイナーぶりを見せていく。同じくセンターステージで届けた「Angel」では、客席を指さしながら笑みを浮かべ、ファンとコミュニケーションを取っていった。

 初の単独武道館、加えて誕生日のライブに「幸せを感じております」と嬉しそうに語った今市。続いて「REALLY LOVE」を歌唱するが、2番に入ったところで急に演奏が止まってしまう。何事かと会場がざわつくなか、「プレゼントを用意しました!」と今市が取り出したのは、MVに登場したハート型のサングラス。それをアリーナにいるファンに手渡しするという、驚きの演出でファンを喜ばせた。

 「ROMEO+JULIET」はホールツアーでの階段のセットを採用し、間奏ではスタンドマイクを使ったパフォーマンスも披露。女性ダンサーとセクシーに「Sweet Therapy」、歌詞の恋愛ドラマを表現したような演出で「RENDEZVOUS」を届けると、「Highway to the moon」「RIDE」では自身もダンサーと息のあったダンスを見せて会場を盛り上げた。

 白のセットアップに着替え、「ここからはバラードコーナーにいこうと思います」と宣言すると、切ないピアノの演奏から始まったのは徳永英明の「レイニーブルー」。今市が三代目JSBのボーカルとしてデビューすることになったオーディション『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 2 ~夢を持った若者達へ~』で歌唱した楽曲だ。「もしこの曲を歌ってなかったらこのステージに立ててないかもしれない」と言うほど大切な歌を、武道館という憧れの場所で、大勢のファンに囲まれながら噛みしめるように歌い上げる。

 星空に包まれたステージで歌われたのは「FOREVER YOUNG AT HEART」。さらに、「自分の師匠」だというブライアン・マックナイトと共作した「Thank you」へと繋げ、目の前にいる一人ひとりのファンに感謝の気持ちを届けた。

 後半は、レーザーのような照明が彩った「FUTURE LOVERS」でスタート。「Kiss & Tell」ではステージを左右に移動し、コール&レスポンスも取り入れながら盛り上げていく。「お馴染みの振り付けがあるので」と簡単なダンスレクチャーを経て「Talkin' bout love」を披露すると、「THROWBACK pt.2」ではダンサーとバンドメンバーが一列に並んでにぎやかにパフォーマンスした。

 本編最後は「All LOVE」。この曲に対してファンから「元気をもらった」というたくさんのメッセージが届き、それに自分もパワーをもらったという。「皆さんからのたくさんの愛を感じながら、愛をこめて歌います」と語りかけ、優しくも力強い歌声を響かせた。

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