“奇跡の歌声”で世界を席巻 テイラー・スウィフトら注目のシンガーソングライター ベンソン・ブーンとは

 とはいえ、こうした普遍性のある音楽性もまた、ある意味では「現代的」と言うべきなのかもしれない。オリヴィア・ロドリゴやビリー・アイリッシュのような現代を代表する若いアーティストのほとんどは、もはや時代やジャンルを意識することなく、「良いものは良い」と捉えて自由に豊かな音楽性を育んでいくことが多い(これはストリーミングサービスの台頭による影響も大きいだろう)。ベンソンもまた、サム・スミスやアデル、Imagine Dragonsといった近年のアーティストから前述のようなレジェンドまで幅広く音楽を楽しみ、自分らしい表現や、自らの歌声の魅力を最大限に発揮できる音楽性を追求した結果として、現在のようなオーセンティックな音楽性へと辿り着いたのだろう。

Benson Boone - Slow It Down (Official Music Video)

 今年の4月にリリースされ、8月7日には待望の日本盤も登場したデビューアルバム『Fireworks & Rollerblades』も、そうしたベンソンの時代や世代を問わない不変的な魅力の詰まった見事な作品に仕上がっている。「Beautiful Things」や「Slow It Down」といった大ヒットシングルや「In The Stars」、「Ghost Town」などの初期の代表曲はもちろん、満員のスタジアムをベンソンが走り回る光景が目に浮かぶような壮大なポップロック「Be Someone」から、まるで場末のパブで歌っているかのようなダーティーなR&Bテイストの「Drunk In My Mind」、まさにQUEENやElectric Light Orchestra直系のスウィートなピアノポップを聴かせてくれる「There She Goes」まで、デビューアルバムとは思えないくらいに良質なポップミュージックの数々が目白押しだ。その軸となっているのは、やはりベンソンの圧倒的な歌声であり、さまざまな角度からその魅力をしっかりと引き出している。

 

 彼がこれまでに生み出してきた楽曲と同様に、『Fireworks & Rollerblades』もまた、(全米/全英チャートともに)リリースから現在に至るまでチャートインを続けるというロングヒットを達成している。こうした長く聴かれ続けるというヒットの在り方もまた、いかにベンソンが2024年を代表するアーティストとして世界中の人々に親しまれているのかを象徴していると言っても良いだろう。この歌声とともに、私たちは今という時代を生きているのだ。

 さらに、2025年1月14日には、東京・Zepp Hanedaで待望の初来日公演も開催される。ベンソンといえば、まさに友人のバンドのライブから『アメリカン・アイドル』、TikTokまで、自身の生の歌声を聞かせることによって自らのキャリアを切り開いてきたアーティストであり、今回の来日公演はまさに、その奇跡の歌声を実際に体験できるまたとない機会だ。きっと年始には、この日本でもベンソン・ブーン旋風が吹き荒れることだろう。

■リリース情報
アルバム:Fireworks and Rollerblades / ファイアワークス·アンド·ローラーブレイズ
デジタルリリース:2024年4月5日(金)
国内盤リリース:2024年8月7日(水)
https://japan.lnk.to/BensonBooneFR

■ライブ情報
日時:2025年1月14日(火)
会場:Zepp Haneda
公演詳細リンク:https://www.creativeman.co.jp/event/benson-boone25/

【関連リンク】
TikTok: https://www.tiktok.com/@bensonboone
Instagram: https://www.instagram.com/bensonboone/
YouTube: https://www.youtube.com/bensonboone

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