ENVii GABRIELLA、自身最大規模の5大都市ツアーは新世界への序章に 3人が伝えた優しさと包容力

 アンコールは「ハッピーハッピーウェイウェイドンチー」、「Lonely Burning Boom Boom Night」、「PAY ME」、「AMNESIA」、「High Heels」の5曲を盛り込んだ怒涛のメドレーでスタート。新作アルバムを携えたツアーながらも、「古い曲も聴きたいだろうから」と用意したメドレーは、なんと10分強にも及んだ。

 少し休憩とばかりに着席を促し、ライブを振り返ってのメンバーひとりずつのコメントへ。Kamusは「この会場に立つのは私たちの夢でした」としみじみと語りつつ、今後の活動へも期待感を露わにし、最後は「大好き!」と笑顔でGAViiへ愛を伝える。「楽しかった?」と尋ねたHIDEKiSMは、「長かったー! Zeppに立つまで!」とこれまでを振り返り、客席からは大きな拍手が送られる。それを受けて「皆さんがいてくれたから」と、日々応援してくれるGAVii、支えてくれたスタッフ、そしてメンバーに向けて感謝を告げた。

 「『Sail On』をリリースした時にファンレターをたくさんもらった」と語ったTakassy。その手紙の数々には、人生に影響があったという内容が書かれていたという。「……ツラいことばかりじゃないですか」と呟きながら、自身もなぜオーディエンスがいないなかで歌っているのか、なぜ音楽をやっているのか、過去に考えたことがあると話す。そして、いちばん伝えたいこととして、「自分で、次の日に生まれ変われることを覚えていてほしい」「そう思えたら、なんでもできると思う」と優しくエールを送った。

 「私たちが皆さんを応援していることも忘れないでください」と語り掛け、その言葉を体現するように、“生きていく”という力強いメッセージを「イキル」で届けた3人。本当にラスト1曲となり、フィナーレを飾ったのは代表曲「豪華ネェサン」だ。「嫌なこと全部置いて行って!」と呼びかけるHIDEKiSMに、メンバーの真似をして踊り出すGAViiたち。 “豪華ネェサン”のコールも飛び交い、この日一番の盛り上がりを見せた。

 「Sail On」の歌詞には、〈その目で見えているモノだけが/世界の全てと信じてるなら〉とある。まるで世界各地を旅するように、多彩なジャンルの楽曲、さまざまな演出や衣装で楽しませてくれた今回のライブは、世界はもっと広いのだと、その新しい世界に自ら飛び込んでいいのだと伝えてくれたようだった。そして、エンガブもまた、新しいステージへ船を進めている最中なのだ。

 ライブでは、9月にEP『DVORAKKIA β』も販売されるポップアップストア、10月にハロウィンライブ『DVORAKKIA β 〜Halloween Villains Night〜』を開催することも発表された。自身最大規模のツアーを終えてなお、エンガブの航海はこの先も続いていく。

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