Crossfaith、第2章幕開けを告げる全国ツアー 初日CLUB CITTA’公演は灼熱の一夜に

 Crossfaithの全国ツアー『Crossfaith AЯK Japan Tour 2024』が7月2日、川崎・CLUB CITTA’からスタートした。このツアーはCrossfaithが6年ぶりにリリースしたニューアルバム『AЯK』を携え、9月末まで全26公演にわたり開催。ツアーの幕開けを飾るCLUB CITTA’公演はPaleduskをゲストに迎え、ソールドアウトとなった満員のフロアを灼熱の渦へと巻き込んだ。

 トップバッターのPaleduskは目まぐるしく展開していく楽曲群とアグレッシヴなパフォーマンスで、容赦なしの圧倒的ステージを提示。序盤からモッシュやクラウドサーフする観客も多数発生し、ゲストアクトとは思えないほどの盛り上がりを見せる。また、KAITO(Vo)が「Crossfaithにリスペクトを持って、ぶち殺しにいきたいと思うんです」と宣言すると、オーディエンスの熱気は急加速。「(『AЯK』リリースの)お祝いに今日いちばん大きいサークルピット作ろうか!」と呼びかけると、フロア中央からいっぱいに広がったサークルが発生し、その流れから「Q2」へとなだれ込むと会場はカオスな盛り上がりを見せる。さらに、曲中CrossfaithのKoie(Vo)が飛び入りしてKAITOと咆哮の応酬を見せるなど、この日ならではのスペシャルなコラボレーションも実現し、会場を十分に温めて自身のステージを終えた。

 メインアクトのCrossfaithは、最新作『AЯK』収録曲を中心としたセットリストでステージを展開。「ZERO」や「God Speed feat. WARGASM」といったDaiki(Gt)加入後の現体制での楽曲を、今の5人ならではの音とパフォーマンスで表現し、観る者を圧倒させる。Tatsuya(Dr)が全身全霊で叩き出すビートの上で、Kazuki(Gt)とDaikiはヘヴィでダイナミック、かつシャープなギターサウンドを奏でながらステージを所狭しと動き回り、Teru(Program/Vision)は激しくヘドバンしながら歌い踊り、時にはフロアへとダイブするなど一瞬たりとも目が離せない。そしてKoieもフロントマン然とした佇まいで、強烈なオーラを放ちながらスクリームやメロウな歌唱を巧みに使い分けて新曲群を表現していく。

 この日のステージを観て何より驚いたことは、セットリストの大半を占める『AЯK』収録曲が非常にライブ映えするものばかりだということ。「ZERO」など、すでにライブで何度も披露されている楽曲のみならず、このツアーでライブ初お披露目となった新曲群もすでに何度も演奏されてきたかのような説得力を放ち、過去の楽曲を交えながら進行するセットリストのなかでもまったく違和感なく楽しむことができた。もちろん、この日のオーディエンスたちはライブに向けて何度も『AЯK』をリピートしてきた猛者であることも大きいのだろう。ツアー初日にもかかわらず、多くの新曲でごく自然な形で大きなシンガロングが沸き起こり、モッシュやクラウドサーフと思い思いの形でCrossfaithの新境地を存分に楽しんでいることが存分に伝わった。

 「Countdown To Hell」では恒例となった“ウォールオブデス”も発生したほか、先ほどの「Q2」でのお返しと言わんばかりにPaleduskのKAITOが飛び入りし、再びKoieとスクリームを重ね合う一幕も。ヘヴィさとダンサブルさ、メロウ&キャッチーさを併せ持つ「My Own Salvation」では、再びフロアいっぱいに巨大なサークルピットが出来上がり、会場の一体感を一気に高めることに成功した。

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