ギターを持ち、次の曲へ入ろうと彼女がMCをし始めた時、ステージの後方にスクリーンが現れた。野田は、何が起きているのか掴めていない表情。画面にともに野田と歩んできたマネジメント・レーベルスタッフから、この日誕生日を迎えた彼女に向けたサプライズメッセージが映し出され、野田への深い感謝の気持ちと、“野田愛実の歌”を「これからも届けていきましょう」と一心同体であることを宣言するそのメッセージに、野田も涙を隠しきれない様子。夢である日本武道館の地に向けて、彼女は歩みを止めずに歌い走るのだ。そして、今年の秋に全国6カ所をまわるツアーが決定したことがアナウンスされると、会場から拍手が沸き起こった。

　バンドが映えるアップテンポなアプローチの「奇想天外ふしぎをどうぞ」と人気曲「シンデレラは転ばない」、ライブのラストはステージに目が釘付けになってしまうほど歌い切った新曲「シャッター」で、『NodaEmi LIVE 2024 “time”』は終了した…….と思いきやアンコールの拍手に導かれ、再びひとりでステージに戻ってきた野田。アンコールは予定していなかったと言い、ひとり奏でるアコースティックギターとともに、再び「butterfly effect」を歌って、この日のライブは幕をおろしたのだった。

　「あなたへ素敵な歌を届けたい」と今回のライブで言っていたように、人々に寄り添い、人々の心を浄化させてくれるエネルギーに満ち溢れたパフォーマンスを見せてくれた野田愛実。あの歌声が近いうちに、より大きな空間で、より多くの人々へ届くことは間違いない。

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