AKB48と乃木坂46の“センター像”の違いを考える 新メンバー抜擢の狙いと効果とは

 このように、乃木坂46で採られていたようなセンターの起用方法をAKB48に導入することで、逆にそれぞれのグループでのセンター像の違いも見えてくる。まず前提として約3年周期で新規生が入り、センターのメンバーを周りが支える構図ができている乃木坂46に対して、AKB48では約1年ごとに新メンバーを募集しており(例外としてコロナ禍があった16期と17期の間は5年空いている)、メンバーの入れ替わりも激しく、周囲がセンターを支えるというような土台は安定していないとも言える。一方で、どのアイドルグループでもセンターは特別な意味を持つものであるが、特にAKB48のセンターは“グループの象徴”としての意味合いが強く、グループを引っ張っていくリーダー的な役割が求められている。それは草創期を牽引した前田敦子や大島優子といった絶対的なエースの存在があったからであるし、現役メンバーのコメントなどからも同様に感じられることだ。実際に、今回センターを務める佐藤も、センターを「AKB48の象徴」という言葉で表現していた。

 佐藤はグループ加入前、10年間のチアダンス経験があり、AKB48の劇場公演をたびたび見ていた筆者としては、彼女のダンスはグループをいずれ引っ張っていくものになるだろうと感じていた。現在のAKB48を引っ張っていけるポテンシャルの高さとアイドル性は十分だ。佐藤はセンターに選ばれた際に「新センターとしてAKB48が持つ多彩な魅力を伝えていきたい」と語っていたが、佐藤の存在はAKB48に新風をもたらしてくれることだろう。そしてグループの象徴として、この先もグループを背負っていってほしいと願うばかりだ。

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