春フェス活況、チバユウスケへの敬愛、岡崎体育&ヤバTのライブチケット券売……GWの音楽ニュース振り返り

 最長で10日を超える連休を取得できた人もいたであろう、2024年最初の大型連休であるゴールデンウィーク(以下、GW)。そのため、多くのアーティストがライブを行い、日々さまざまなニュースが話題となった。本稿では、そんなGWの音楽ニュースを複数ピックアップして紹介する。

 さまざまな“春フェス”が並行して開催されたのは、やはり大型連休ならではの動きだろう。宮城県では『ARABAKI ROCK FEST. 24』、山梨県では『SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER SPRING 2024』、千葉県では『JAPAN JAM 2024』、埼玉県では『VIVA LA ROCK 2024』、大阪府では『OTODAMA'24~音泉魂~』や『METROCK 2024』(東京では5月18日・19日に開催)、福岡県では『TRIANGLE 2024』など、全国各地で音楽フェスが開催された。どれも大きな盛り上がりをみせ、無事にイベントが終幕したことが報告されている。

 そのなかでも特に印象的だったのが、『ARABAKI ROCK FEST.』の池畑潤二を中心としたロックンロールショー「BIG BEAT CARNIVAL〜ロックンロールの夢〜」のステージ。元THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのウエノコウジがハウスバンドのメンバーとして名を連ねたこのステージには、The Birthdayのフジイケンジ、ヒライハルキ、クハラカズユキもゲストとともに招聘されて、TOSHI-LOWがボーカルを務める「星の少年」、細美武士による「涙がこぼれそう」、奥田民生による「世界の終わり」といったYUSUKE CHIBA -SNAKE ON THE BEACH-、The Birthday、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのナンバーが、この日限りのメモリアルなライブとして披露されたのだった。

 フェスも開催されたが、アーティストのワンマンライブも各地で開催された。Adoは女性ソロアーティストとして史上初となる国立競技場でのワンマンライブを開催。2日間で約14万人以上が動員された。今やテレビでのパフォーマンスでもお馴染みとなっている檻のような大きなボックス、背景には巨大スクリーンを駆使しながら、ヒットソングを余すことなく披露。B'zの松本孝弘も駆けつけ、さらに初音ミクとのコラボもパフォーマンスされた。終演後には音響問題が一部で話題に上がったが、国立競技場の立地上、近隣住民などへの騒音問題を考慮する必要があり、多くの制約のなかで最大限尽力した結果だったと推察される。Adoの偉大さを再度認識するとともに、国立競技場をはじめとしたスタジアム級の会場でのライブの難しさや会場不足の現状も見えてきたニュースであった。

 MY FIRST STORYのライブも一部で話題を集めた。これは、自身のワンマンツアー『MY FIRST STORY 2024 “express”』の東京・Zepp Haneda (TOKYO)で開催されたライブの話である。メンバーのHiro(Vo)が自身のX(旧Twitter)で、事前に「今日は兎に角どの曲でも死ぬほど暴れてくれ。以上。」と投稿。ライブ中は全国のZepp全館で「危険行為」(※1)としているモッシュやダイブを行う観客が続出。結果、ライブ運営側は措置として、該当行為を行った観客を退場させることになった。終演後にHiroはSNS上で「退場食らっちゃった子、もしまだ近くいたら戻ってきてくれ!」「退場になっちゃったみんなほんとごめんね」と綴り、運営側と話し合う場を設けたこと、今後の自身のライブのスタンスを報告することになったのだった。会場とライブ運営および制作サイド、そしてアーティスト間での意思の疎通の大事さが、特に浮き彫りとなったトピックだった。

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