YONA YONA WEEKENDERS、祝福と感謝が溢れた夜 メジャーデビュー3年迎えた「ヨナの日」ワンマン

 そのライブ後半はまさに目眩く代表曲のオンパレード。「考え中」から磯野くんが高橋のキーボードとともにしっとりと歌い始める「Good bye」を経て、インストの「BUREIKO」にのせて「明日は月曜日だけど、まだまだ飲めますか、渋谷!」とこの日3度目の乾杯をキメると、「So Much Fun」を一節挟んで、シメのラーメン讃歌「R.M.T.T」を投下。フロアからもでっかい歌声が起き、ライブは一気にクライマックスの様相を呈していく。トランペット、サックス、トロンボーンがソロを回し、磯野くんはマイクをフロアに向けてさらなるシンガロングを誘う。ステージの上も下もほろ酔いで溶け合い、気持ちのいい一体感が生まれていく。一応筆者はレポートをちゃんと書かないといけないのでここまで水だけを飲みながらライブを観ていたのだが、もういい加減ビールを買いに行きたい。

 というのも、ライブもぼちぼち終盤なのだ。今飲まないと間に合わない……という気持ちをグッと抑えてステージを見る。始まったのはこの季節にぴったりの「春よ来い」だ。繊細なギターサウンドと情感豊かに歌い上げる磯野くんの歌がじんわりとO-EASTに広がる。そしてキイチのギターが温かく鳴り響き「光の中」へ。酔いの回ってきたフロアを優しく包み込むような穏やかなグルーヴが心地よい。そして「ラスト2曲です」という言葉とともに「東京ミッドナイトクルージングクラブ」。手を叩き、体を揺らし、オーディエンスが最高のムードを作り出す。そして本編最後の曲へ。「ありがとうございました。忙しい日々を送ってると思いますけど、生きて、生きて、また会いましょう!」。そう磯野くんがフロアに語りかけ、力強い4つ打ちのビートとともに「Open your eyes」が始まっていった。ホーンの音も鮮やかなディスコサウンドに、O-EASTがダンスフロアと化す。「サイコー!」と磯野くんが叫ぶ。音楽とアルコールの力で日々のあれこれを吹き飛ばすような痛快なフィナーレだった。

 アンコールでは「1回酒抜いてみてください」と「シラフ」を届けると、小原のうますぎるドラムロールとともに、7月に2ndフルアルバム『LIVE』をリリースし、ツアーを行うことを発表。さらに「磯野くん34歳、本日をもって――」と意味深なフリから、この日TikTok(@isono_kun_yyw)を始めたことも告白。この時点ではフォロワー0だったそうだが、今見たら180人を超えていてよかった。そして「思い出in the sky」「SUNRISE」でアンコールを終えたのだが、まだまだパーティは終わらない。ステージに磯野くんの等身大パネルが登場するなか、改めてオーディエンスに感謝して「これからも皆さんの背中を押せるような、僕たちにしか歌えない歌があるので、これからもそういう歌を歌っていきたいと思ってます」と新曲「30」を披露した2度目のアンコール。その最後に鳴らされたのは初期衝動がたっぷり詰まった「15」だった。このアニバーサリーを越えてさらに前へと進んでいくYONA YONA WEEKENDERSの姿を映し出すようなこの曲をもってライブは終了。すべてを出し切ったとでも言わんばかりのメンバーの顔はとても輝いていた。

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