藤井 風、ポルノグラフィティ、乃木坂46、ano feat. 幾田りら、Travis Japan、ねぐせ。……注目新譜6作をレビュー

ano feat. 幾田りら「絶絶絶絶対聖域」

映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』本予告解禁!【前章3月22日(金)・後章5月24日(金)全国公開】

 浅野いにおの傑作コミック『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』(小学館)がついに映画化。“前章”の主題歌として制作されたのが“ano feat.幾田りら”名義による「絶絶絶絶対聖域」だ。作詞をあの、作曲・編曲をTK(凛として時雨)が担当している。〈デデデデストラクション〉という刺激的なanoのシャウトからはじまるこの曲は、尖りまくったギターフレーズ、濃密なグルーヴを生み出すベースライン、しなやかにしてヘビィな4つ打ちのリズムが一つになった超アッパーチューン。オルタナエレクトロロックと称すべきサウンドも最強だが、特筆すべきはやはり、anoと幾田りらのボーカルがぶつかり合うことで生まれる化学反応。現在の日本のポップカルチャーの粋を極めた名曲だと思う。(森)

Travis Japan「T.G.I. Friday Night」

Travis Japan「T.G.I. Friday Night」

 英語詞のオリジナルバージョンと日本語バージョン、2形態でリリースされた最新曲。タイトルは「Thank God It’s Friday Night」の略で、欧米で「T.G.I.F」と記せば「神様ありがとう、今日は金曜日」の意味となる。より日本的に訳せば「来たよ華金、みんなではじけますか!」みたいな感覚だろう。まさに休日前の開放感に溢れたナンバーで、ファンキーに動くベースラインがパーティーの先導役。いきなり全開でアゲる強引さはなくて、平熱だった気持ちが次第に高まり、掛け声やダンスのステップも揃い、夜に向けていよいよ笑顔が花開いていく、そのグラデーションが丁寧に表現されるところがいい。s**t kingzがコレオグラフを担当したカラフルなMVにも要注目。(石井)

ねぐせ。「めちゃくちゃ好きな人を愛すように世界を愛して!」

ねぐせ。「めちゃくちゃ好きな人を愛すように世界を愛して!」Lyric Video

 新世代ロックシーンを牽引する名古屋発の4ピースバンド、ねぐせ。の新曲は“ライブ配信”を題材にしたドラマ『これから配信はじめます』(テレビ東京系)主題歌。あなたが推している人(アイドル、ミュージシャン、配信者など)も同じ人間。へなちょこな部分もあるはずだし、それを含めて愛してあげよう。そうすれば世界はもっと生きやすい場所になるはずーーという思いを込めた歌詞を、軽やかなバンドサウンドとともに描き出している。メンバーそれぞれの個性が伝わるフレーズと演奏、穏やかさと解放感を併せ持ったボーカル、〈アンチよりも安心を〉というパンチラインを含め、このバンドのポピュラリティと“今”を捉えるセンスが存分に発揮されている。6月の武道館公演でも大きな役割を果たすことになりそうだ。(森)

※記事初出時、本文に誤りがありました。以下訂正の上、お詫び申し上げます。(2024年3月22日20:22、リアルサウンド編集部)

誤)藤井 風「満ちていく」

正)藤井 風「満ちてゆく」

藤井 風、新曲「満ちてゆく」に流れる“無欲の哲学” 人生初のラブソングに込められた愛の在り方

藤井 風の新曲「満ちてゆく」レビュー。

Travis Japan 松田元太がバラエティで爪痕を残せる理由 グループの名を広めるための奮闘ぶり

Travis Japan・松田元太が、2月10日に『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』、2月11日に『千鳥の鬼レンチャン 冬の…

関連記事