TOBE全員が集結した東京ドームで何が起きたのか? 本当の始まりと決意を告げた最終日を観て
こうして13人がステージに集結して届けられたのは、令和6年能登半島地震を受けて発足したTOBEの支援プロジェクト「to HEROes Project -Act for HOPE-」のテーマソング「Be on Your side」だ。作詞はNumber_iが手掛けたという。〈この歌があなたに届きますように…〉――そんなストレートな願いの込められた歌は、聴いた多くの人を勇気づけてくれる。少なくとも、この日の歌はそうだった。
歌唱後にステージに残ったIMP.と北山は、配信でライブを観ている人たちに向けてスクショタイムを設けるなど、和やかなMCを展開していく。そこからバトンを受け取った三宅は、ダンサーとともに「mydoll」、「iDOLING」をパフォーマンス。「今日一番会いたい人に会えて、幸せですか?」と客席に問いかけ、自身も「会いたかった」と話す三宅。嬉しさを表すように、客席や配信のカメラに笑顔を向けながら「I’m good」、そして「ジェットコースター」を届けた。
Number_iは「Blow Your Cover」と「Rain or Shine」をしっとりとしたムードのなかで届けると、「Is it me?」では若干のお遊びモードに突入。岸が歌う横で平野と神宮寺が右手を挙げて同じポーズをとったり、神宮寺の歌唱パートの後ろで平野が「じんくん! じんくん!」と盛り上げたりと、グループとしての初ライブを楽しむ姿を存分に見せてくれた。「Midnight City」を歌い終えると、先ほどまでのにぎやかなムードとは一転、「GOAT」で圧巻のダンスを披露。音源よりも長めにアレンジされた〈GOAT〉部分では客席を煽り、会場の熱を一気に高める。そして、ステージを締めくくったのだった。
最後はカーテンコールのように、全アーティストがトロッコに乗って再登場。満面の笑みを浮かべるIMP.、「乱心-RANSHIN-」を一緒に歌う大東と北山、「ペンライトが本当にきれいでした!」と感謝を告げる三宅、平野の提案でパートをシャッフルした「GOAT」を歌い、最後まで会場を盛り上げるNumber_i。「僕たちは皆さんにとっての“HERO”になれましたか?」「そう言ってくれるみんなのことが、僕たちTOBE Familyは大好きだよ!」(佐藤)、「皆さんの明日が、僕たちのエンターテインメントで少しでも幸せになりますように」(北山)――そんな愛のある言葉とともに、それぞれのグループ、個人の魅力があふれたコンサートは終幕となった。
2023年3月にTOBEが発足してから約一年――そう、まだ一年なのだ。ゼロから始まり、たった一年でこれだけ多くの人を魅了するエンターテインメントを生み出したこと。全員が新たな一歩を踏み出した、その裏では計り知れない苦労と努力があったと思うし、本当に素晴らしいことだと思う。新たな一歩を踏み出したTOBE。三宅、北山、Number_i、IMP.は6月、東京・有明アリーナで各アーティストが単独コンサートという形で、また私たちの近くに戻ってきてくれる。そして、これからも私たちにとっての“HERO”であり続けてくれる。それを約束するための時間がこのライブだったのだ。
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