ときのそら、ダンスが軸の新たなステージ表現に意欲 6周年だから歌えるユニークなテーマも

選曲段階から自身の意見が取り入れられた制作に

――次の「ブルーディスコ」はそらさんにとって初のディスコ曲で、いろいろな種類があるディスコサウンドの中でも、モダンでクールなタイプのものになっていますね。

ときのそら:そうですね。私がもともとお願いしていたのが「カッコいい曲が欲しい!」ということだったんです。ダンスといえばカッコいいというイメージもあるので、「そういう曲もどこかに入れられたらいいな」って。あと、〈Blue〉というセリフからの歌い出しなので、そのニュアンスも苦労しました。こうでもないああでもないと、何パターンも録って完成させています。サビに「ウォオオウォウオ」というフェイクが入っていて、それが普通のフェイクとは違ってメロディの一部になっているところも、歌っていく中で工夫しました。可愛くなりすぎないように歌っていった曲でした。

――この曲のダンスもカッコよさそうなイメージがありますね。

ときのそら:すごく難しいダンスになっています! 今回のダンスにはこれまで以上にいろんなステップが入ったりしているので、そういう意味でも難しくなってきていますね。

――6曲目「はじまりは一直線」は、過去を振り返りつつも「また前に進んでいこう」という気持ちが伝わるような楽曲になっていますね。

ときのそら:「Rolling, Loading!!」とこの曲は私らしさ全開の曲だと思っていて、最初はどっちを1曲目にしようか悩んだんですけど、私の中では「Rolling, Loading!!」の方が元気な印象で、「はじまりは一直線」の方がエモい雰囲気の曲だと思ったんです。それで、「はじまりは一直線」の方がエンディングに相応しいんじゃないかと思いました。みんなへの感謝を一番表現できたのがこの曲なのかなとも思っています。

――特に印象的だった歌詞があれば教えてください。

ときのそら:サビの〈新しい世界、私、その先まで〉ですね。〈新しい世界〉というのは、それこそ今私がやっているような新しい挑戦とも重なりますし、その先まで「みんなと一緒に行きたい!」という気持ちが伝わる部分なのかなと思うんです。「一直線」という単語もすごく私らしいかなと思っていて。

――確かに、周りから見たそらさんのイメージともぴったりのような気がします。

ときのそら:あとこの曲は、落ちサビの〈表紙を彩るのは思い出とたくさんの好きだ〉の〈好きだ〉の部分を強調して歌いました。今までの思い出が好きだ! という強い気持ちをみんなに伝えたかったですし、そこから〈新しい世界照らすその光へ〉という終わりまでの歌詞って、「好きだからこれからも一直線に頑張っていくよ!」という私の気持ちがすごく表れている部分だと思っていて。他の歌詞よりも印象に残るように歌っていきました。

――改めて振り返ってみて、どんな作品になったと感じていますか?

ときのそら:これまでの作品も全部そうだったんですけど、その中でも特に「早くライブでやりたい!」と思うような作品になりました。それに、アルバムジャケットも含めて、自分の中ではこれまでで一番完成度が高いものにできたんじゃないかなと思っていて。その上で、元気で明るい、私らしい雰囲気が一番出ているものになっているような気がしています。

――「元気をくれるアイドル」というそらさんのイメージにとても合った作品ですね。

ときのそら:そうなっていたら嬉しいです! 今回は初めて、選曲の段階から全曲で自分の意見も取り入れてもらいました。私はよく「餅は餅屋」と言っているんですけど、自分はパフォーマンスをずっとやってきてはいても、プロデュースのプロではないと思っていて。今までは自分の活動でも「こんな曲がありますよ」「じゃあ歌います!」というふうにやってきていて、プロデュース面はプロに任せようという気持ちが強かったんです。今回みたいに全部の曲で「こんな曲がいいです!」と自分の意見を伝えたのは初めてでした。

――選曲まで関わっていくと、そらさんらしさがより作品に反映されそうですね。

ときのそら:そうですね。私は勝手に「そういう場所に割り込んでいくのはどうなんだろう?」と思っていたというか。でも、活動を続けていく中で、「こういうのはどう?」「ここはどう?」といろんな意見を聞いてもらえるようになってきて、私自身も自分の意見をすごく言いやすくなってきたんだと思います。以前から、言えば意見を取り入れてくれる環境は用意されていたんですけど、私自身ちゃんと「入っていこうかな」と思えるようになった感覚です。今回の作品には、そこがすごくいい変化として出ているんじゃないかなと思います。

「毎年新しい何かを見せられる人になっていきたい」

――初回限定盤Aの特典として収録されているボイスドラマ『六角形の色鉛筆が描くのは七色の未来』についても教えてください。

ときのそら:もともとは折り畳み傘と同時に出ていたもうひとつの「6」にまつわるアイデア「六角形の色鉛筆」から広げたものでした。折り畳み傘が「傘賛歌」の内容と繋がっているように、この曲も「はじまりは一直線」の歌詞〈生まれて初めて書いたのはなんて字だったかな〉〈最初の一筆は緊張しちゃうな〉とかかっていたりします。どちらの特典も、収録曲と内容的に繋がっていたりするんです。

――なるほど。キャストは、『ラブライブ!』シリーズなどでお馴染みの小林愛香さん&菅叶和さん、そしておばあさん役の杏寺円花さんというとても豪華な方々ですね。

ときのそら:私の好きな作品に出ている方々で、すごく嬉しかったです。(交流したときのことを思い出しながら)優しかったなぁ……可愛かったなぁ……! コメディテイストのドラマで3人とおばあちゃんの掛け合いが面白いですし、高校生がテーマになっているので、私の高校生活を想像してもらったりしつつ聴いてもらえたらなと思います。もちろん、ここまでハイテンションだったかはわからないですけどね(笑)。

――SNSでは小林さん&菅さんと撮った写真もアップされていましたね。

ときのそら:お二人とも私のことを知ってくださっていてすごく嬉しかったです。菅さんは私の曲を前から聴いてくださっていたみたいですし、小林さんも「一緒にお仕事できて嬉しいです」と優しくしてくださって。まるでお二人にご褒美をもらったような気持ちでした。今回、モノローグのような長いセリフに挑戦していますし、キャストのみなさんとの掛け合いがとても多いので、キャラクター一人ひとりのテンポ感も聴いてもらえたら嬉しいです。

――本作をリリースして行われる4月のライブはどんなものになりそうですか?

ときのそら:今回は主に「ダンス」がテーマになっていることもあって、振り入れの時間も今まで以上に多く取られていて、準備の面でも一番大変なものになっています。今頑張って準備を進めているところなので、当日の会場では「みんなで一緒に踊りたい!」って思いますね。その場で簡単に覚えられる、みんなで踊れるような手振りも結構あると思うので、会場で真似できる人は真似してほしいですし、苦手な人も一緒に踊ってくれたら嬉しいです!

――今のそらさんならではの、新しい要素が楽しめるライブになりそうですね。

ときのそら:そうですね。5周年までは、与えられたものをパフォーマンスすることだけで精一杯でした。でも、6周年に入った今は、自分自身に少し余裕が出てきて、新しい挑戦がたくさんできるようになってきていると思っています。毎年新しい何かを見せられる人になっていきたいですし、そのひとつとして、今回はライブでこれまでとはちょっと違った新しい自分を見せたいと思っているので。楽しみにしていてくれると嬉しいです!

◾️リリース情報
ときのそら『STAR STAR☆T』
2024年3月6日(水)発売
購入リンク:https://www.jvcmusic.co.jp/tokinosora/65939/
・初回限定盤A(2CD)¥4,400税込
・初回限定盤B(CD+グッズ<傘>):¥7,480税込
・通常盤(CDのみ):¥3,080税込

<共通CD>
M1. Rolling, Loading!!
作詞:新谷風太 作曲・編曲:Akki
M2. スタースタースタート
作曲・作詞・編曲:ナユタン星人
M3. 傘賛歌
作詞:松原さらり 作曲:井上和樹 編曲:小林樹音
Programming & All instruments : 小林樹音 (agehasprings Party)
M4. ナイトキューブパラドクス
作詞:新谷風太 作曲・編曲:Kijibato
M5. ブルーディスコ
作曲・作詞・編曲:玉木千尋 All Instruments:玉木千尋
M6. はじまりは一直線
作曲・作詞・編曲:眞塩 楓

<初回限定盤A Disc-2(ボイスドラマCD)>
オリジナルドラマ『六角形の色鉛筆が描くのは七色の未来』

◾️ライブ情報
『ときのそら”6th Anniversary Party「Keep Shinin’」』
・日時:2024年4月6日(土)
昼の部 開場12:30 開演13:30
夜の部 開場17:00 開演18:00
・場所
【オフライン】山野ホール 〒151-8539 東京都渋谷区代々木1-53-1
【オンライン】PIA LIVE STREAM

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