香取慎吾、内村光良&さまぁ~ず共演で見せた“新たな顔” 早くも進化の2024年に期待

 香取慎吾が画面に映ると、パッと華やぐ。「やっぱりテレビはこうでなくっちゃ」と思わされる時間だった。1月3日、内村光良&さまぁ~ずMCの初出しトークバラエティ『笑いダネ』(日本テレビ系)にゲストとして出演した香取。テレビ初出しエピソードをテーマに掲げた番組なだけあって、昨年までとは少し異なる“2024年の香取慎吾”の顔も垣間見ることができた気がした。

SMAPが揃った時の圧倒的感を「本人たちが楽しんでた」

 内村と香取は、2006年の月9ドラマ『西遊記』(フジテレビ系)をはじめ、これまでさまざまな番組で共演してきた。本番直前まで何も準備しないことで有名な香取。一方で、アクションシーンを撮影する前に沙悟浄役の内村が猪八戒役の伊藤淳史と共に、入念にストレッチをしていたと思い出話を語り出す。「何かあっちゃいけないから!」と当時を振り返りながら話す内村が、ちょうどこの日ぎっくり腰を抱えながら収録に挑んでいたことからも、説得力あるコメントとなり笑いを誘った。

 一方で、さまぁ~ずとは『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の「BISTRO SMAP」コーナーでの共演など、内村に比べると香取との接点は少なめ。すると大竹一樹が「やっぱSMAP……言っていいの? “SMAP”って。いいんだよね?」と確認する流れに。そのイジりに香取も「今もう2024年ですよね? じゃ、大丈夫です」と笑って返していたのが印象的だった。かつては「SMAP」という名前を出すのもドキッとしていた頃があったことを懐かしく感じるほど、着実に時が流れたことを実感する瞬間でもあった。

 続けて、「SMAPのメンバーが全員揃った時の緊張感がすごかった」「揃うと強いんだよな」とSMAPが放つ独特なオーラについて盛り上がる内村と大竹。そこに香取が「あの圧倒的感を本人たちが楽しんでたのはありますね、きっと」と話を広げていくところにも、やはり次のフェーズに入ったのだと思われる。

 2023年には『まつもtoなかい』(フジテレビ系)で中居正広との6年ぶりの共演も果たし、メディアには出ないところで続く絆があったことを明かしてくれた香取。また「推し活」をテーマにしたアート作品で、SMAPのメンバーカラーを取り入れたことでも変化を感じずにはいられなかった。

 誰よりも「香取慎吾」の見られ方を徹底的に意識し、セルフプロデュースしてきた彼が、“今ならここまでOK”という判断をしながらトークや作品を発表している。もしかしたら2024年は「SMAP」との距離感がまた縮まっていくのではないだろうか。そんなワクワクをちらりと見せてくれるところにも、また“パーフェクトビジネスアイドル”と称賛したくなった。

大河ドラマの楽屋でも作るほどのコント愛「爆発していたい!」

 そんな香取が内村&さまぁ~ずと熱く語ったのが、コントについてだった。かつて『西遊記』の撮影の待ち時間に、内村が「コント番組は体力が必要。もしマジでやるんだったら、今やってる仕事を全部辞めなきゃいけない」とコントに懸ける覚悟を語った姿に、「めっちゃかっこいいな!」と感銘を受けたのだそう。

 だが、その後『LIFE!』(NHK総合)が始まり、さらに並行して多くの仕事を手掛ける内村に「どういうこと?」とツッコまずにはいられない香取。さらに追い打ちをかけるように、当時話していたシチュエーションを再現していく。これにはたまらず内村も「ごめん、悪かった! もうわかった! 俺が悪かった!」と白旗を上げ、「俺はかっこつけてたね。あのときのカッパはね、悟空にカッコつけてた。あれ、“カッパのカッコつけ”って言うんだ」と腰を押さえながら笑うしかない様子だった。

 もはや、その時の内村を真似する様子さえ、ひとつのコントのような完成度。そんな香取のコントをもっと見たくなった。それは、内村や大竹も同じだったのではないだろうか。香取から「僕とコントをするなら?」と質問されると、大竹が「医者コント」と即答。香取にはボケが似合うとし、医者に扮した香取が看護師と2人でボケていく……というシチュエーションを説明。また、内村も香取をボケ役に見立て「新入社員コント」を提案。町工場を舞台に、インフルエンザの社長、ぎっくり腰の工場長、会話が成立しないベテラン技師が登場し、だんだんとツッコミ不在の展開になっていくのだと話す。

 淀みなく語られる2人のアイデアに「面白そう」と感心する香取の瞳がキラキラと輝く。聞けば、コントを始めた最初の頃こそスタッフ主導だったが、そのうち自らアイデアを出しながらコントを作ってきたという香取。大河ドラマ『新選組!』(NHK総合)の楽屋でスタッフを呼んでコントのネタを作っていたこともあったと明かす。

 そんなアイドルが本気で挑むコントに、内村も「脅威だったよ」「嫌だった。だって面白くてかっこいいんだもん! どうやって戦えばいいんだよ」と振り返り、スタジオは笑いに包まれた。なかでも、「最初から面白かったわ。ルパン三世のパロディとか、ヤバいなコイツらはって。これはマジでヤバい」と注目してくれていたことを聞き、香取も思わず「嬉しい」と声を弾ませる。アイドルに、タレント、俳優、画家、YouTuber……とさまざまな才能を開花させているなかで、2024年は“コント師”の顔をもっと見せてほしいと願わずにはいられない。

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