数原龍友、初のBillboard Live公演で届けた温かな歌声 31歳の誕生日を祝うサプライズも
GENERATIONSの数原龍友が12月26日と28日、ソロコンサート『RYUTO KAZUHARA Billboard Live 2023』を開催した。数原がBillboard Liveでコンサートを行うのは今回が初めて。26日はビルボードライブ横浜で、28日はビルボードライブ大阪で、合計4回のステージを披露した。
「冬」をテーマに、GENERATIONSとソロ、カバーの3軸で多彩な楽曲を集め、会場の洗練された雰囲気とマッチするような構成で展開されたコンサートは、最初から最後まで、数原の表現力豊かな歌声に圧倒された非常に贅沢な時間となった。本稿では、28日21時より開催されたビルボードライブ大阪での2ndステージをレポートする。
今回のコンサートは、ギターに上條頌、ドラムに坂東慧、ベースに滝元堅志、キーボードに石田まりとPenny-KというGENERATIONSのライブでもおなじみのバンドメンバーに、Olivia BurrelとCharlie Okamuraというコーラスの2人を迎え入れる形で届けられた。
そのバックバンドによる生演奏がスタートすると、駆けつけたファンから盛大な拍手が沸き起こり、数原が登場。今回、数原は会場の雰囲気によく合うリッチな黒のパンツとシャツ、ネクタイに、黒をベースとしながらもゴールドの糸がキラキラと輝きを放つシックなジャケットを着用しており、ゴージャスで大人な、落ち着いた空気をその身にまとわせていた。
まずはEXILE「Together」 を披露して伸びやかな歌声を響かせると、「今日はいつもと違う大人な雰囲気です。最後まで楽しんでいってください、よろしくお願いします」と客席に向けて挨拶し、自身のソロ楽曲「Beautiful Sunset」をアコースティックアレンジで歌唱。
そして、「最終公演にお越しいただきありがとうございます」と改めて客席に感謝を述べると、グラスを片手に「乾杯」とBillboard LiveらしいMCを展開。今夜のコンサートはGENERATIONSの楽曲やソロでの楽曲、カバー楽曲まで多彩なラインナップで構成したことをファンに明かし、「冬のスペシャルな夜にぴったりの内容になっていますので、最後まで楽しんでいってください」とBillboard Live大阪での一夜限りのコンサートに、改めて観客をいざなった。
続いて、GENERATIONSの「Make Me Better」を披露。原曲から少しテンポを落とした、ジャジーなアレンジの演奏に乗せた数原の歌声は、低音から高音まで、幅広い音程を的確に捉えながら伸びやかに会場に広がっていく。そのまま「Fiction」をしっとりと歌い上げると、「Love You More」を客席に語りかけるかのように優しく歌い、MCパートへ。
「いつもとはだいぶ違う雰囲気ですが、かっこいい?」と数原が客席に尋ねると、会場からは「男前」「かわいい」「渋い」と今夜の数原を称賛する多数の声が沸き起こった。その声を聞いて「嬉しい限りですね」と微笑んだ数原は、(Billboard Liveが)大好きで、自分でも来ていた場所に立たせていただけて本当に嬉しいです」と、Billboard Liveでコンサートを開催できた喜びを露わにした。
そして、GENERATIONSのライブとの違いに触れ、「(GENERATIONSのライブでは)いつまで振らなあかんねんってくらいフラッグ振るでしょ? 今日は特に振り回すものはないです」とコメント。客席のファンを笑わせると、「(今日は楽曲に)浸ってほしいなという。そんな内容になっています」「遅めのクリスマスプレゼントじゃないですけど。少しでも皆さんの冬が温かくなるような、冬にピッタリのライブ内容を用意してきましたので、引き続き楽しんでください」と語り、次の楽曲へ。
アコースティックギターの柔らかな音色が響く中、目を閉じて思い出に浸るかのような姿で「Nostalgie」を歌い始めた。数原のクリアで深みのある歌声は、生きることや大人になることについて描いた歌詞を、聴く人の心にじんわりと染み込ませていく。
そして、GENERATIONSの楽曲から「A wish for you -キミを願う夜-」を披露すると、平成の名バラードを2曲続けてカバーした。まずは冬の定番曲である桑田佳祐「白い恋人達」を、楽曲の一部にクリスマスアレンジを入れ込んで圧巻の歌声で表現。そのまま、中西保志が1992年にリリースしたバラード「最後の雨」を切なげな声色で歌い上げた。
ここで数原は客席に手拍子を求め、「大好きなアニメの主題歌を歌いたいと思います」と前振りを行うと、これまでの雰囲気から一転して人気アニメ『ONE PIECE』のオープニングテーマ「ウィーアー!」(きただにひろし)を披露。生バンドによるロックな演奏の中で力強い歌声を響かせ、楽曲の途中ではバンドメンバーの紹介も行って客席を楽しませた。
歌い終え、「楽しいね」と話し始めた数原。GENERATIONSは「Hard Knock Days」でアニメ『ONE PIECE』の主題歌を務めたこともあるが、数原はその事実に今でも驚きを感じることがあるといい、「よくよく考えたら、『ONE PIECE』の主題歌ってすごいことをやらせていただいていたんだなって。ちょっとでも感謝の気持ちが尾田(栄一郎)先生に伝わればいいなと思って、『ウィーアー!』を歌わせてもらいました」と、先ほどのステージに込めた想いを語った。
そして、数原が客席に「あっという間ですが、次で最後になります」と告げると、ファンからはコンサートの終了を惜しむ声が。その声を受けて数原は「やっぱり皆さんと一緒に作っていく感じとか、ごまかしの利かない、本当に歌と演奏で作っていくスタイルが楽しいです」「僕の好きな音楽、好きなカルチャー、いろんなものをお届けできる機会を設けていこうと思うので、来年もGENERATIONS、そして数原龍友をよろしくお願いします」と、来年も再び今夜のようなコンサートを実現することを約束。最後にギタリストの上條、シンガーソングライターや音楽プロデューサーとして活躍するMhiroと共に作曲した「Better With You」を披露して、本編を終了した。