THE SUPER FRUIT&世が世なら!!!、1stアルバム発売記念 インタビュー&アンケートから紐解く2組の成長物語
2021年、つばさレコーズの男子部門「つばさ男子プロダクション」設立と共に誕生した2組のボーイズグループ、THE SUPER FRUITと世が世なら!!!。結成当初から公式ライバルのような立ち位置で切磋琢磨してきた彼らが、12月20日、1stアルバムを同時リリースした。THE SUPER FRUIT(通称:スパフル)のアルバムは、メンバー7人の瑞々しい歌声が交差する『青い果実』。世が世なら!!!(通称:世が世)のアルバムは、虎視眈々と下剋上を狙う6人の魂の叫びが響く『人生敗者復活戦』。どちらも、CDデビューから約1年間の活動を通して彼らが見つけた“自分たちらしさ”と、その先に広がる可能性を感じられる1枚になっている。また、2024年1月には、2組によるラストツーマン『THE SUPER FRUIT×世が世なら!!! お別れラスト2MAN SHOW~僕らの24冬 スパ世が成長物語一旦さよなら~』が開催決定。3月には初の5大都市ワンマンツアーも予定している。
そこでリアルサウンドでは、インタビューとアンケートを通して2組の魅力を徹底解析!インタビューの前半では、各アルバムのリード曲について。後半では相手グループから届いた質問への回答と、“一旦さよなら”ツーマンやワンマンツアーへの意気込みを語ってもらった。(斉藤碧)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】
THE SUPER FRUIT 1st Album『青い果実』インタビュー
――1stアルバム『青い果実』のリード曲は、その名も「青い果実」(作詞:金木和也、作曲:松室政哉、編曲:松室政哉)。この曲は新たな試みで制作されたそうですね。
阿部隼大:そうなんです。今までは曲ごとにボーカルを3人立てるのがスパフルの定番だったんですけど、「青い果実」は……初めてメンバー全員で歌っています!(一同拍手)
田倉暉久:結成から2年、ずっと3声で歌い繋いできたからこそ、「青い果実」のラスサビで7声になるというのは、ドラマティックだなって思いましたね。
堀内結流:1番を阿部・小田・星野、2番を松本・田倉・堀内・鈴木で歌い分けているんですが、これも今までにないレアな組み合わせなので、新鮮な気持ちで聴いていただけると思います。
――歌詞にはどんなメッセージが込められていますか?
松本勇輝:熟す前の果実ということで僕たちとリンクしてる部分も多いんですけど、フラットにこの曲を聴いた時に、これまでのスパフルは、前向きなメッセージで背中を押す楽曲が多かったんですけど、今回はサビにも〈大人げなんて知らない〉〈退屈は嫌だ 退屈は悪だ〉とあるように、「チグハグ」とはまた別尺度で肯定してくれるような歌になってて、寄り添ってくれる歌詞なんです。それが歌っている僕らにとっても励みになるし、今の僕らにピッタリの楽曲だなと思いました。
星野晴海:ハルは、この曲から“等身大の自分を受け止める大切さ”を教わりました。そのテーマは、「チグハグ」をはじめとする、多様性をテーマにした楽曲を歌う中でも感じていたんですけど、芸能のお仕事をしていると、自分よりも歌やダンスが上手い子が周りにたくさんいるから、「自分もその子たちみたいにならなきゃいけないんじゃないかな」って思いがちなんですよ。
松本:わかる~!
星野:芸能界以外でも「学校では勉強ができるのが正義」とか、その場によって“これが正義”というものを押しつけられるのが、今の社会だと思います。でもやっぱり、人が決めた基準に染まることが良いとは思えないから。「青い果実」は“自分を肯定してくれる曲”とはまた別の、“自分を受け入れる強さをくれる曲”ですね。と同時に、まだ何色でもない僕らは、ここから何色にでもなれる可能性を秘めた存在だと思うので、そういう想いを込めてアルバムタイトルも『青い果実』になりました。
――世が世なら!!!のアルバムタイトルが『人生敗者復活戦』なのに対して、スパフルは『青い果実』で〈楽しんだ者勝ちの人生です〉と歌っていて、その対比が面白いなと思いました。……煽ってる(笑)?
一同:(食い気味に)煽ってないです(笑)!
阿部:そもそも世が世を敗者なんて、僕らは全く思ったことないですからね!?
小田惟真:そんなにバチバチしてないよね(笑)。あと世が世なら!!!の『人生敗者復活戦』は誰が敗者とかではなくて「人生は敗者復活戦」というコンセプトで「誰だって、誰もが人生は敗者復活戦だ!」って歌ってるアルバムだと思います。
鈴木志音:うんうん。とはいえ、〈楽しんだ者勝ちの人生です〉のフレーズにスパフルらしさが詰まっているとは思うので。そこは僕のパートなんですけど、リリイベでは楽しみながら歌っていますね。個人的には、その後の〈前だけ向いていこうね〉というポジティブなパートを任せてもらえたことも、すごく嬉しかったです。
――ちなみに、1番の〈楽しんだ者勝ちの人生です〉は、どういう気持ちで歌いましたか?
小田:そこは僕と晴海くんで歌っているんですが、ポジティブな志音くんの表現に対して、正直僕は不安でいっぱいで……。全てを振り切って楽しんじゃえ! と切り換えることが、できていないんですよね。
――その不安は、『サマー☆★げっちゅー』のインタビューで、まだ声変わりの途中だと話していたことも含まれていますか?
小田:そうですね。僕の場合、上のキーはある程度キープできていて、音域が下に伸びたので、いろんな表現ができるようになったという意味では“良い声変わり”だったんですけど、まだ今の自分を受け入れきれていないんです。なので、楽曲と共にもっと成長していきたくて。僕にとっての「青い果実」は、いつも応援してくれているフルファミのみんなに、成長の過程をお見せする楽曲だなと思っています。
――それこそ「青い果実」は、すでにリリースイベントで披露しているんですよね。
田倉:はい。ラスサビに向かって徐々に盛り上がっていくワクワク感と、その直後の開放感を楽しんでいただけているんじゃないかなと思います。
堀内:ただこの振付、一見簡単そうに見えるのに、実はすごく難しいんですよ。憧れのGANMIさんに振付していただいたんですが、止めるところとか、余韻を残すところまで7人で揃えて踊らないと、バラバラに見えちゃう振りで。
鈴木:歌いながら細かく揃えなきゃって思うと、余計に難しく感じるよね。
阿部:でも、みんなでフォローし合いながら、なんとかここまで完成させたので。今後のライブでも、7人の動きがバチッと揃った時の一体感と美しさを楽しんでいただけたら嬉しいです。
THE SUPER FRUITに世が世なら!!!からの質問
――ここからは、2024年1月開催の『THE SUPER FRUIT×世が世なら!!! お別れラスト2MAN SHOW~僕らの24冬 スパ世が成長物語一旦さよなら~』にちなんで、世が世なら!!!メンバーからの質問に答えていただこうと思います。まず1問目。ダンスを揃える時に意識していることはありますか?(大谷篤行)
小田:イチから全員の動きを揃えるというよりは、一人ひとりが先生の動きを正確に真似するっていう感じですね。まずは個人でできることをやる。で、それを動画に撮ってズレているところがあったら、メンバーと話し合いながら修正していきます。
星野:時間が限られているからこそ、隙間時間で動画を見て自主練をしたり、時間のあるメンバーで話し合ったり、工夫が大事だなって思いますね。
鈴木:あと、振り入れのペースがかなり早くなったよね?
小田:振り入れの時間が3日間あったら、以前は1日目に2サビまで入れて、2日目に間奏とラスサビを入れて、残りの時間で固めるっていう流れだったけど、今は1日で全部振りを入れられるようになったもんね。その結果、みんなで固める時間が2日間に増えたので、以前よりも細かいところまでこだわったパフォーマンスができるようになりました。
――2問目。左隣の人の好きなところを教えてください。(内藤五胤)
田倉:よし、この質問はテンポよくいこう。まず、志音から見た隼大は?
鈴木:マジでカッコいいし、男気があるところが好き!
阿部:漢です(笑)! 惟真の好きなところは、観察眼が鋭いところと、吸収力がすごいところですね。
小田:結流くんはムードメーカーなんですけど、なおかつ上手に周りに合わせられて、みんなの仲介役になってくれるところが素敵だと思います。
堀内:晴海は僕と同い年だからわかり合えることが多いし、取材の場などで、自分の意見を求められた時にすぐに答えられるところがすごいと思います。しかも、それを聞いてメンバーも納得することが多いので、グループとして言うべきことをしっかり伝えてくれる、頼もしい存在ですね。
田倉:晴海から見た勇輝の良いところは?
星野:えー、もう全部好きっ! ハルは仲良くなるほどワガママになっちゃうタイプなんですけど、それでも勇輝は変わらずに仲良くしてくれるから、一生の相棒だなって思ってます。
松本:僕も~♡ で、テルくん(田倉)は、男前でカッコいい。アーンド、相談に乗ってくれるところが好き!
田倉以外:フゥ~~~!
田倉:やめろって(笑)! 志音は頑固なところもあるんですけど、自分のポリシーや見せたい自分が明確にあるところが、アーティストに向いているというか。同じグループのメンバーとして尊敬しています。
――では3問目。カッコよくなる秘訣を教えてください。(中山清太郎)
堀内:うわぁ~、煽ってきた!
松本:清ちゃんからのこの質問はヤバイ。むしろ教えてほしいわ~(笑)。
阿部:っていうか、清太郎が考えるカッコいいって何!?
田倉:何をカッコいいと思うかによって回答が変わるよね。……ということで、次の質問お願いします(笑)。
――4問目は先着2名だけ教えてほしいんですけど。1日だけスパ世がでユニットを組むなら、どのメンバーで組みますか?(橋爪優真)
田倉:はい! 俺は(橋爪)優真・内藤(五胤)と一緒にやってみたいです。理由は、この2人だったら、ライブ中にふざけても許してくれそうだから(笑)。
小田:はい! 僕はアツくん(大谷)・隼兄と組みたいです。
鈴木:なんで、そのメンバー?
小田:今、事務所内で受けているダンスレッスンで、この3人が同じチームなんですけど、3人で踊っている瞬間がとてつもなく楽しくて! ステージでも一緒に踊れたらいいなって思いました。
阿部:(食い気味に)ぜひよろしくお願いします!
――5問目。今まで食べた食べ物の中で一番美味しかったのはなんですか?(添田陵輔)
星野:何この質問~(笑)。
――陵輔くんからの質問です。
一同:ああ、添田かぁ……。
松本:僕はハンバーグですね。
小田:どこのハンバーグが一番美味しいの?
松本:(聞き間違えて)えっ、添田のハンバーグ?
田倉:添田を食べるな(笑)。
松本:あははは! いろんなお店で食べたけど、一周回って、お母さんが作るハンバーグが一番好きだなぁ。
星野:ハルも! これは自慢なんですけど、ウチのお母さん、めっちゃ料理上手なんですよ。どの料理も本格的で美味しいんです。でも、皮から作る餃子が、僕は一番お気に入りですね。
小田:僕もお母さんが作る唐揚げが一番好きですね。隼兄は?
阿部:撮影とか、めっちゃでかいライブが終わった後のピザが最高!
鈴木:じゃあ僕、ラーメンで。
田倉:今のは適当に言っただろ(笑)。僕はぶっちぎりでウニです。
――結流くんは?
堀内:おばあちゃんが作ってくれた、だし巻き玉子ですね。僕は帰国子女なんですけど、日本に来て最初に食べた日本食がそれだったので、僕にとって特別な料理になっています。
田倉:(堀内の大好物の)牛丼じゃないの!?
――最後、6問目。スパフルの中でフットワークが軽いのは誰ですか? ご飯に誘ったら一番いいよって言ってくれる人を知りたいです。(笠松正斗)
田倉:そもそも、質問してる笠松が全然フッ軽じゃないのが気になるんだけど。アイツのタイミングで行かなきゃいけないの、なんか嫌じゃない(笑)?
堀内:気持ちはわかる(笑)。でも強いて挙げるとしたら、志音かな?
鈴木:僕、どこにでも顔出しますからね。
田倉:一番腰の重い俺から見たら、比較的みんな、フッ軽っぽく見えるよ。……いや、待てよ。よく考えたら、こんな俺ですら、晴海とはモーニングを食べに行ったりしてるな(笑)。
――もしかして、晴海くんが最強?
星野:あはは、そうかもしれないです。「明日大阪行くけど、一緒にどう?」って言われても全然行けるし、地方遠征する日も、朝からホテルビュッフェに行ってから集合場所に向かったりするので。
阿部:とりあえず晴海に連絡してもらえば、芋づる式にみんな集まると思います(笑)。
――1月のツーマンを機に“一旦さよなら”するとはいえ、今後も良い関係が続いていきそうですね。
鈴木:そうですね。世が世と僕らは結成当初からずっと切磋琢磨してきた関係ですし、それはこの先も変わらないと思います。
星野:ただ、2023年になってからは別々にリリースイベントを回ったり、ワンマンツアーをする機会が増えて、その中で自分たちの成長を実感することも多かったんですよ。だから、お互いがもっと成長するためには、一旦離れることも必要かなと思っていて。もちろん寂しい気持ちはあるのですが、それぞれがパワーアップした頃にまた一緒にステージに立てたら、今よりもすごいライブが作れるんじゃないかなっていう、期待を込めた“一旦さよなら”ツーマンになっています。
小田:そして、ラストツーマンを経て臨む5大都市ワンマンツアーでは、夏に行ったワンマンツアーよりもさらに成長したスパフルを見せたいなと! 夏のツアーでは“アリーナ公演を目標にする”という新たな夢も発表したので、それに見合ったステージを7人で作り上げたいなと思っています。今回のアルバムで新曲もたくさん増えたので、そちらのパフォーマンスも楽しみにしていてください。