SixTONES 松村北斗と田中樹ならではの自然な空気 ラジオのテンポ感がユニット曲にも反映

 SixTONESの4th Album『THE VIBES』が2024年1月10日に発売される。それに先駆けてSixTONESのオフィシャルYouTubeチャンネルでは、12月1日からリード曲「アンセム」MVを皮切りにアルバム収録曲の“digeST”映像が公開されている。

 今作の中で注目したい楽曲のひとつが初回盤Bに収録されるユニット曲だ。メンバーが2人ずつに分かれてユニットを組んで歌うもので、1stアルバム『1ST』にはじまり、これまでリリースされたアルバムでも様々な組み合わせで新たな楽曲ジャンルに挑戦してきた。今回は松村北斗と田中樹の楽曲「スーパーボーイ」にフォーカスしてみたい。

SixTONES – 4th Album「THE VIBES」初回盤B収録ユニット曲digeST

 『THE VIBES』収録予定のユニット曲がダイジェストで公開されている「4th Album「THE VIBES」初回盤B収録ユニット曲digeST」の2分50秒から始まるのは「スーパーボーイ」。ファミレスと思しき場所で一夜を過ごしたのか、田中の左肩を、向かいに座る松村が左手で軽く叩いて起こすところから始まる。

 グリーンのフーディーに黒のキャップを被ったまま机に突っ伏して眠っていた田中。眠気眼で頭がまだ回っていない様子だが、それはお構いなしという感じで松村が〈そういえばこのあいださ〉と語りかけるように歌い出す。

 松村は袖に5本のラインが走るブルーのジャージにクリアフレームのメガネをあわせたカジュアルスタイル。曲中で空いた時間に地元に帰省したことを語ると、田中が「へぇ、いいじゃん」と相槌を打つようにリズミカルに返す。相手の言葉を受けて思い出したことを語るような、会話のラリーがとめどなく続く。「大丈夫?」「眠いの?」と相手を過剰に気遣う様子がないところが、曲中での2人の関係性の深さを物語っている。普段の2人の会話をそのまま切り取ったようなリリックを、ナチュラルかつ滑らかなフロウで聴かせる。リアリティに溢れ、“面白い”という表現がしっくりくる斬新な選曲だ。日本語ラップでは古くから親しみのあるスタイルだが、彼らがこのタイミングで挑んだことも大きいのではないだろうか。わずかな尺だが、ひたすら耳が気持ちいい印象だ。

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