『日プ女子』練習生にとってのトレーナーの存在 青山テルマ、仲宗根梨乃、YUMEKIらの教え
“日プ女子”の愛称で親しまれているオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』が、いよいよ12月16日に最終回を迎える。
ファイナルに進出する20名の練習生は、約3カ月にわたる厳しい評価をくぐり抜けてきただけあり、実力やポテンシャルに大いに期待のかかる人物が揃った。その顔ぶれは実に多様でおもしろい。芸能活動歴のあるメンバーや韓国などで練習生として専門的なトレーニングを受けてきたメンバーだけでなく、歌とダンスが未経験のメンバーも活躍している。
番組の中でそのような多様なメンバーの成長と活躍を楽しむことができた背景には、やはり青山テルマ、イ・ホンギ、KEN THE 390、仲宗根梨乃、YUMEKIという5名のトレーナー陣と国民プロデューサー代表を務める木村カエラの存在の大きさがある。
例えば、INIを輩出した『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』から引き続きボーカルトレーナーを担当した青山は、レッスンの中で、「楽曲をいかに解釈し、表現するか」「音楽を楽しむことが、ファンの心を動かす表現につながる」ということを様々な言葉や練習スタイルを通じて一貫して伝えていたように思う。特に練習生の加藤心、桜庭遥花、髙畠百加、八田芽奈がポジションバトルで挑んだmilet×Aimer×幾田りら「おもかげ」の歌唱レッスンでは、加藤が韓国で芸能活動をしていた経歴をプレッシャーに感じ、歌うことを純粋に楽しめていないことに気づき、互いの表情が見えないように部屋を暗くして歌う練習を実施。これまでの価値観やプレッシャーから4人を解放させたことで、伸び伸びとした歌声が気持ちよく響く「おもかげ」チームならではのステージを作り上げることに一役買っていた。
同じくボーカルトレーナーを担当した、韓国の人気バンド FTISLANDのボーカル イ・ホンギは、神は細部に宿ることを感じさせる熱い指導を繰り広げた。レッスンの中では、練習生たちの発音や歌い方の細かなニュアンス、リズムへの歌詞の乗せ方などを的確にレクチャー。レッスン時間外でも練習生に熱心にアドバイスする姿が見られ、例えばグループバトルに向けて自主練習をしていた田中優希、村上璃杏、坂東楓夏に対しては、課題曲「Hype Boy」の歌について「(楽曲のリズムに対して歌が)早い」「強さのレベルを決めたほうがいい」「かたくなっちゃダメ」と階段の上からアドバイスし、練習生たちの「今よりもさらに一歩上手くなりたい」という気持ちに応えていた。
ラップについては、SEASON2に引き続きKEN THE 390がトレーナーを担当。彼は毎回のレッスンで、「HIPHOPのグルーヴ」を大切にしながら的確なコメントを発していたように思う。特にポジションバトルで、ちゃんみなの「美人」をパフォーマンスした佐々木つくし、清水恵子、村上に対しては「自分がエンジョイしている空気を出してほしい」と、レッスン中にあえてフリースタイルラップに挑ませる場面も。ちゃんみな本人による“個性を活かすパフォーマンス”の指導も相まって、「自分たちらしい表現」を会得した3人は圧倒的なステージを繰り広げ、視聴者を魅了していた。