tetsuyaによるL'Arc~en~Cielコピーバンドも コロナナモレモモら本体から発展する活動手法

 バンドは、同じメンバーで末長く活動する。そんなイメージを持っている人が多いのではないだろうか。もちろん、バンドによってはメンバーチェンジが行われることもあるが、一般的には活動形態やフォーメーションは必要以上に変化を加えないケースが多い。しかし、近年は新たな形態で活動したり、本体から発展して活動したりするバンドが出てきている。

 L'Arc〜en〜Cielのリーダーであるtetsuyaは、今年Like~an~Angelというバンドを結成した。このバンドは字面からもわかる通り、L'Arc〜en〜Ciellのコピーバンドである。tetsuyaが最初にこのバンドの結成をアナウンスしたのが、4月1日のエイプリルフールだったこともあり、最初は“ネタ”や“ジョーク”と捉えるファンも一定数いたようだが、その後、メンバーなどについてより具体的に発表されて、2023年5月には1stライブを開催した。Like~an~Angelはtetsuya以外はL'Arc〜en〜Cielのメンバーではないが、バンドメンバー本人が在籍するコピーバンドというのは前代未聞の挑戦であり、多くのファンをワクワクさせた。

Like an Angel 1st LIVE「READY STEADY GO」2023.5.30 at 代官山UNIT

 このように、これまでにない形で、そのバンドが発展していくケースがある。マキシマム ザ ホルモンによる「マキシマム ザ ホルモン2号店プロジェクト」から結成されたコロナナモレモモも、そういうバンドのひとつであろう。コロナナモレモモは“マキシマム ザ ホルモン2号店”という肩書きで活動を続けてきたが、これはマキシマム ザ ホルモンを「本店」と定義したうえで、マキシマム ザ ホルモンの原曲を自由に使用・アレンジできる権利が与えられる「2号店」として活動する、という企画から生まれた。コロナナモレモモはコンセプト上オリジナル曲は発表しないこと、拠点となる栃木県でマキシマム ザ ホルモンは2024年までライブをしないことなど、いくつかの取り決めがあるなかで精力的に活動を続けてきたのだが、2024年2月でその役目を終えることに。根底にあったマキシマム ザ ホルモンというバンドの存在感を拡大させる役割を果たしたと言える。コロナナモレモモの活動もまた、他のバンドとは違う形で本体バンドを発展させたひとつの事例だろう。

コロナナモレモモ『チューチュー ラブリー ムニムニ ムラムラ プリンプリン ボロン ヌルル レロレロ』Music Video

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