日向坂46 松田好花、冠ラジオMC起用の理由は? 喜怒哀楽から生まれる親近感が魅力に

 10月28日深夜より『日向坂46・松田好花のオールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)がスタートした。初回放送では2ndアルバム『脈打つ感情』に収録されている二期生楽曲「自販機と主体性」も初オンエアされ、X(旧Twitter)で「#松田好花ANN0」がトレンド1位になるなど、大きな盛り上がりを見せた。松田は自身のブログで「現在進行形でソワソワしてます、1人で2時間生放送、ちゃんと走り切れるかドキドキですが、温かい目ならぬ温かい耳で聴いてくださると嬉しいです」とコメントし(※1)、番組では「全国区での日向坂46のラジオは現時点ではこの番組だけなので、松田だけじゃなくて日向坂のこともより知っていただける番組にしていければなと思います」と意気込みを見せた。

 坂道シリーズではラジオでの経験がグループの大きな躍進に繋がったケースが多い。例えば、乃木坂46では新内眞衣が『乃木坂46・新内眞衣のオールナイトニッポン0(ZERO)』や『乃木坂46のオールナイトニッポン』、櫻坂46では井上梨名が『櫻坂46 こちら有楽町星空放送局』(いずれもニッポン放送)を通してグループの魅力を内外に発信してきた。インターネットが普及した現在でもラジオ人気は健在かつ根強いリスナーも多く、ラジオはグループを宣伝する場にもなっている。今回の『日向坂46・松田好花のオールナイトニッポン0(ZERO)』はまさに日向坂46をより広く知ってもらうための絶好の機会と言えるだろう。

 松田は2021年から約2年間に渡って『ひなこい presents 日向坂46松田好花の日向坂高校放送部』(ニッポン放送)で初の単独冠ラジオのパーソナリティを担当。元々『日向坂46の「ひ」』(文化放送)に出演していた際にも自らMCとして番組を回したり、先輩だろうと後輩であろうと相手を上手く立てたりと、ラジオパーソナリティとしての才能を発揮していた。中でも筆者の記憶に残っているのは松田と小坂菜緒が二人で出演した時のこと。加入当初、地元が関西だった二人は新幹線で一緒に東京に向かっていたようで、松田は2時間無言にならないように気を使って抹茶ゼリーを渡したところ、小坂が「菜緒、抹茶嫌いやねん」と発言し結局2時間もの間無言で過ごすという、日向坂ファンにはお馴染みのエピソードをラジオを通して発信した。このように何気ないエピソードでも面白く会話を膨らませられるところが、松田のコミュニケーション能力の高さを物語っている。

 2021年10月2日からスタートした同番組では、30分番組にも関わらずオープニングトークだけで20分を使ってしまうという珍事件を引き起こしたりと、時折暴走してしまうことはあったが、それも自由な発信ができるラジオならではの魅力である。また、松田といえば感情が豊かな人物としても知られる。『ラヴィット!』(TBS系)に出演した際に、クイズコーナーで一発目に正解し、ご褒美のスイーツを試食した松田だったが、最初の解答で正解してしまった上に食レポ恒例の「うまつだ!」を言い忘れて涙を流し、『あちこちオードリー』(テレビ東京系)でもMCの若林正恭(オードリー)の言葉に3度の涙を流したことが話題となった。こうした喜怒哀楽を素直に見せてくれるのも松田の魅力であり、リスナーとの親近感が求められるラジオには向いていると言える。

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