KREVA主催『908 FESTIVAL 2023』4年ぶり制限なし開催は“これぞ”な瞬間の連続 三浦大知、石川さゆりら豪華コラボステージも

 三浦大知のステージは「Backwards」からスタート。4人のダンサーと共に一糸乱れぬステップを踏み、歌う。『908 FESTIVAL』を一気に自分の場にするパフォーマンスだ。続けて、リリースしたばかりの新曲「能動」。息を呑むような身体表現と共に、挑戦的な構成の楽曲を歌う。確実にアーティストとしてのネクストレベルを感じさせる。

 「瓶底メガネからダンスパフォーマンスまで受け入れていただいて、ありがとうございます」と語った三浦大知が次に歌ったのは「大好きな曲」だというKREVAのカバー「人生」。切れ味鋭い三浦大知なりのラップと歌のパフォーマンスで曲の魅力を引き出すと、続いてはKREVAを呼び込み「Your Love feat. KREVA」を共に披露する。『908 FESTIVAL』でたびたび歌ってきた包容力あるナンバーだ。

 「奇跡のようなことだと思っています。今年もここのステージに立てて、本当に幸せです。ありがとうございます」と、三浦はこの『908 FESTIVAL』のステージに立ってきたことを振り返る。「当たり前のことじゃないと心に刻んで、この場所でまたみんなと会うぞ!という気持ちを込めてこの曲を聴いてください」と最後に披露したのは「いつしか」。深遠なピアノバラードを歌い上げ、感動的な余韻を残した。

KREVA

 そして最後に登場したのはもちろんKREVA。スペシャルなライブの続いてきたこの日を締めくくるべく、まずは速射砲のようなフロウを連発する「神の領域」でオーディエンスを圧倒。そしてKREBandのグルーヴィなプレイも見せ場の一つとなった「って feat. SONOMI」を続ける。

 この日のセットリストは代表曲というよりも普段のライブではあまり披露しない選曲が中心。ステージから特効の炎も上がった「挑め feat. MCU & LITTLE」や「想い出の向こう側 feat. AKLO」では仲間を呼び込み、共に卓越したラップのパフォーマンスを立て続けに披露していくような展開だ。

 スタンドマイクを両手で抱え「EGAO」を高らかに歌い上げると、「コロナ禍で生まれて、みんなの声を聴きたかったのに聴けなかった曲があるんです」と、石川さゆりを再びステージに呼び込み「火事と喧嘩は江戸の華」でオーディエンスの掛け声と共に迫真のパフォーマンスを見せた。さらに「全速力 feat. 三浦大知」でクライマックスの盛り上がりを作ると、「最後にこの歌を初めてみんなの前で歌わせてください」と、本編ラストは新曲「Expert」を初披露。気迫に満ちた様子で聴き手を熱く震わせるようなメッセージを歌い上げ、本編を締めくくった。

 「時間がないんでこのままやらせてください!」とアンコールに突入、バンドメンバーを紹介し「All Right」を披露したKREVA。最後には出演者全員が一同に揃って挨拶してのフィナーレとなった。

 豪華なコラボレーションがたびたび繰り広げられたこの日。有観客、有歓声の環境が戻ってきたことで、これぞ『908 FESTIVAL』と思わせる瞬間がたくさんあった。そして、それぞれのアーティストの新曲が見せ場になっていたのも見逃せないポイントだった。数々の挑戦を見せてくれた一夜だった。

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