IVE、TREASURE、神聖かまってちゃん、SiM、神はサイコロを振らない、ヤングスキニー……注目新譜6作をレビュー

New Releases In Focus

 毎週発表される新譜の中から注目作品をレビューしていく連載「New Releases In Focus」。今回はIVE「Either Way」、TREASURE「BONA BONA -JP Ver.」、神聖かまってちゃん「僕は頑張るよっ feat. ano」、SiM「UNDER THE TREE (Full Length Ver.)」、神はサイコロを振らない「What’s a Pop?」、ヤングスキニー「愛すべき日々よ」の6作品をピックアップした。(編集部)

IVE「Either Way」

IVE 아이브 'Either Way’ MV

 2021年12月にデビューし、一年後には『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)にも出場した韓国発の6人組ガールズグループ。激しくも美しいダンスは魅力のひとつだが、今回は印象が一変する衝撃的な新曲である。なにしろMVにダンスシーンがない。重要なのはメロディと言葉、そしてメッセージを切実に伝えるメンバーの表情だ。耳と目を射抜く低音のインパクトや身体のキレで話題を攫うタイプではない。ただ詩情でしみじみと世界観に引き込んでいくのは、K-POPとしてもかなり珍しい手法だろう。作詞はシンガーソングライターのソヌ・ジョンア。ラブソングとも悩める内省とも違う、「わたし」の、いや「わたしたち」の物語。和訳を見ながら何度でも噛み締めたい。(石井)

TREASURE「BONA BONA -JP Ver.」

TREASURE - 'BONA BONA -JP Ver.-' M/V

 2ndアルバム『REBOOT』のリードトラック「BONA BONA」の“JP Ver.”が到着。JIHOON(ジフン)による〈灼熱の太陽/まるでMorning star〉というフレーズで幕を開けるこの曲はEDM的なトラックからマーチングバンド的なサウンドへと変化。メンバー同士のハーモニー、攻撃的なラップなどを交えながら、1曲のなかで多彩な表情を味わうことができる。グローバルポップの潮流を押さえつつも、圧倒的なオリジナリティを提示。この絶妙なバランス感もまた、TREASUREの音楽的なポイントだ。〈Born to born to born to love ya〉のリフレインがもたらす中毒性、情熱的な愛を描いたリリックも心に残る。11月12日の東京ドーム公演に向けて、グループ全体の魅力と勢いをさらに向上させる楽曲と言えそうだ。(森)

神聖かまってちゃん「僕は頑張るよっ feat. ano」

神聖かまってちゃん「僕は頑張るよっ feat. ano」Music Video

 結成15周年記念のベストアルバム『聖なる交差点』から先行配信。この楽曲はもともとは2011年発表の4thアルバム収録曲で、タイトルに反して死ぬことばかり考えている原曲は、こじらせた思春期とヤケクソ気味の独り笑いを想像させた。それが蘇るのは2015年。ベストアルバムの初回盤に榊いずみをボーカルに迎えた再録テイクが付随しており、タフに生き抜く魂が注入されていた。そこから8年、二度目の再録となる今回はゲストにano。彼女のラブリーな声も相まって、どこかフィクションめいた俯瞰の視点、この内容で笑っていいよねと皆で共有したくなる余裕が生まれている。最後のシャウトとアウトロのギターソロに、はっきりと生命力を受け取った。(石井)

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