香取慎吾、SMAPのメンバーカラーで描いた“推される人生を生きること”の真意 『週刊文春WOMAN』表紙画から伝わること

 知らない人が見れば、ただの色。でも、その意味がわかる人が見れば、それは敬意や愛情の象徴になる。もはやメンバーカラーは記号であり、メッセージなのだ。香取も自身のメンバーカラーの緑について「ファンが自分を選んでくれている色だと思う」と語っていたように。

 そのカラーを身につけたファンにどれだけ支えられてきたか。時に会えたことを涙が溢れるほど喜んでくれるその瞳の輝きに、逆に輝かされてきたと香取はインタビューで語っているので、チェックしていただきたい。きっと読み終えた頃には、さらにこの表紙画が愛しく見えてくるはずだから。

 また、インタビューで香取の口からは語られなかったところにも、注目していきたい。それは、左右の瞳のなかに描かれた星と四つ葉のクローバーだ。星は、かねてよりSMAPを象徴するマークとして、ファンに愛されているもの。なぜ星なのかと振り返ってみると、おそらく中居がN.マッピー名義で楽曲制作を手掛けた「CRAZY FIVE」内の歌詞〈五つの星屑〉から浸透していったという由来が有力なようだ。

 一方、四つ葉のクローバーについては、木村を彷彿とさせるマークとも言える。木村は四つ葉のクローバーを探すのが得意なことから、ドラマの共演者にプレゼントしたというエピソードが多く語られてきた。2021年には、新春スペシャルドラマ『教場II』(フジテレビ系)で共演したSnow Manの目黒蓮と、収録の合間にふたりで四つ葉のクローバーを探したという微笑ましい裏話もラジオで披露されていた。そこから木村のファンが好んでSNSのアカウント名の横に四つ葉のクローバーの絵文字をつける流れも生まれた。

 「エゴサーチをしている」と公言する香取が、そうしたファンにとって特別なマークを意識せずに描いたとは思えない。インタビューでは、アイドルとして「何を見せないか」を徹底して考えているとも話していた香取。その「見せない」ところがあるから「見てみたい」と追い続けたくなるものなのだとも。

 香取にとって、言葉としては「見せない」けれど、絵で、色で、マークで、時には数字で、ダンスで、歌で……さまざまな手法で伝えようとしているものがある気がしてならない。そして、この「推し活」をテーマにした表紙画は、きっと香取が今もSMAPを、そしてSMAPを応援するファンを「推している」という気持ちの表れに思えるのだ。この表紙画を見ていると、SMAP解散のタイミングで「Message from Smap」のページに寄せた香取の言葉「SMAPを応援してくれた皆様を SMAPを 愛してます ありがとう」がリフレインする。

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