東西ジャニーズJr.200人が奮闘 シャッフルステージやSNSとの連動も見せた『わっしょいCAMP!』レポ

 興奮冷めやらぬまま再びグループコーナーへ。キラキラとしたイントロからはじまる「奇跡が起きるとき」を美 少年が披露。岩﨑大昇の柔らかい歌声を皮切りに、那須雄登、藤井直樹、金指一世、佐藤龍我と一人ずつバトンを渡すように歌いつなぐ。中盤では浮所が「いまから心を一つにしませんか、ペンライトを白にしませんか」とオーディエンスを誘うと、辺り一面が白く染まり、幻想的な空間が出現。ラストは浮所が「みんなきれいな景色をありがとう」と晴れやかな表情を浮かべた。ステージは白から赤へーー。揃いの赤い衣装で登場したのがAmBitious。疾走感溢れるパワフルなロックナンバー「Reach for the sky」を披露。8人のフォーメーションとアクロバットを交えたキレのあるダンスで披露。フレッシュな雰囲気と一生懸命な歌唱が胸を打つ。

 続いて少年忍者の「Journey Must Go On」へ。鈴木悠仁の伸びやかな歌い出しから、円陣を組んで声を張り上げるメンバー。ブルーとグリーン、紫と3色の衣装に分けたことで、フォーメーションを組んだ時のカラーコントラストが美しい。ダンスに一切の妥協を許さない姿勢で、大人数を活かした情熱的なステージで圧倒した。

 暗転したステージにドラムや弦楽器の音が鳴り響くと、狼煙を上げるかのように7 MEN 侍が登場。佐々木大光が高らかにドラムスティックを掲げ「シャウト」が始まった。中村嶺亜も拳を突き上げ、ステージにはスモークが漂い、横一列に火花が散る。無数のレーザーが飛び交い、フレッシュJr.によるフラッグがたなびく中、赤く染めたステージを背に中村が声を響かせて会場の視線を翻弄。本髙克樹と菅田琳寧、今野大輝も渋さをまとった表情でそれぞれマイクに歌声をぶつける。矢花黎が激しく体を動かしたりシャウトしたり。曲の終わりには中村が晴れやかさと含みを感じさせる笑顔を浮かべ、爪痕を残すかのようにステージを後にした。

 ここから一転。スタジャンをアレンジしたイエローの衣装で登場したBoys be。レモンのような爽やかさをまといながら「Dial up」(関西ジャニーズJr.)へ。可愛らしさの中にアイドルとしての覚悟を感じるような仕草も。さらにはBoys beに負けじと、白を基調にした爽やかかつキラキラ衣装で登場したGo!Go!kidsと鈴木瑛朝・壹岐碧・末永光。「この青空は忘れない」(ジャニーズJr.)をくるくると衣装をなびかせながら歌い、笑顔で会場を駆け回った。疲れ知らずのパワフルさを保ち、一つも被らない個性を武器に堂々たるパフォーマンスで各グループのステージを終えた。

 今回特に目を引いたのが大阪公演でも一部配信されたJapanesqueのステージだ。鈴の音を合図に、和装のHiHi Jetsが登場。「日本よいとこ摩訶不思議」(少年隊)を皮切りに、「スシ食いねェ!」(シブがき隊)、「お祭り忍者」(忍者)と会場に散らばったメンバーが方々でパフォーマンスを繰り広げる。和太鼓が響くと、下駄を鳴らしながらクラップ。和の音がこだました。

 「weeeek」(NEWS)では噴水に照明の光りが反射して花道を照らす。四方八方に伸びる花道をジャニーズJr.が練り歩いた。続いて箏の音色と共に籠から登場した織山尚大(少年忍者)が舞うような艶やかなダンスを披露した「月夜ノ物語」(KinKi Kids 堂本光一ソロ)。水の演出に、メインステージのモニターには大きな月。夜を示す青がどんどん深くなっていく。スモークで妖しげな雰囲気が漂うと、サイレンが鳴り響く。殺陣の音、火の玉が横切るーー竹林をバックに、感情たっぷりに猪狩から「ichiban」(King & Prince)がスタート。HiHi Jets、7 MEN 侍、Lil かんさいが渾身のダンスを披露した。

 そして「JAPONICA STYLE」(SixTONES)へ。HiHi Jets、美 少年、7 MEN 侍、少年忍者、SpeciaL、Go!Go!kids、Aぇ! group、Lil かんさい、Boys be、AmBitiousとユニットが勢ぞろい。艶やかなピンク色の照明がステージを覆い、紙吹雪と照明があたり輝きを増し、ラストは高くせりあがるいくつもの水の柱によって、この上ない華やかさを演出。艶やかでいて、どこかクールにパフォーマンスを終えた。ステージ後方、むしろ上段からこそ眺めたい圧巻の景色が広がった。

 終盤は全員が集まってステージを盛り上げ、ジャニーズJr.の定番の「勇気100%」(光GENJI)、「Can do! Can go!」(V6)を披露。フレッシュさも成長も貫禄も感じる、これぞジャニーズJr.な王道のステージで最後までエネルギッシュに盛り上げた。アリーナからスタンド、配信を見守るファンまで魅了したことだろう。

 少しの間を置いて「夜空ノムコウ」(SMAP)から「All Together Love」(ジャニーズJr.)へとつないだように“明けない夜はない、未来を明るいものにする”、という希望を感じる構成だった。「楽しかったですか?」「わっしょい」のよびかけに、会場も「わっしょい」を返す。最後は「俺たちがジャニーズJr.」とつないだ手を高らかに掲げたジャニーズJr.たち。エンドロールにはたくさんの名前が連なり、わっしょい社長こと井ノ原快彦社長と、構成・演出を手がけたKAT-TUN・亀梨和也の名と共に、総勢200人による大舞台は幕を閉じた。

 アンコールではインスタライブを繋ぐという、SNSを連動させる新しい取り組みも。14万人超が視聴するなどこちらも盛り上がりをみせた。8月19日の公演でジャニーズJr.の公式Instagram(@johnnys_jr_official)を開設することを発表していたが、20日の公演ではジャニーズJr.のオフィシャルウェブサイトを新たに開設するとアナウンスされた。これは今後もジャニーズJr.を盛り上げていく決意を感じさせる告知だったのではないだろうか。

 グループの数だけ、アイドルの数だけ特徴があり、こうして一堂に会すことができるのもジャニーズならでは。若きジャニーズJr.の奮闘に何度も胸が熱くなった。

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