中居正広「もうちょっと喋りたかった」 香取慎吾との6年ぶり共演の裏側から感じた、ふたりが揃った時にだけ見える顔

 ダウンタウン・松本人志と中居正広によるバラエティ番組『まつもtoなかい』(フジテレビ系)の“未公開×総集編SP”が7月16日に放送された。『まつもtoなかい』と言えば、4月30日の初回放送で香取慎吾がゲストとして登場。中居と6年ぶりとなる共演で大きな話題となったことでも記憶に新しい。今回の未公開×総集編SPでも、やはり香取と中居の未公開トークに注目が集まった。

収録前夜に「中居くんは今ごろ……」(香取)

 今回の未公開トークを見てあらためて感じたのが、中居と香取が対面した時にしか出ない、それぞれの顔があるということだ。今や日本を代表する名司会者のひとりと言っても過言ではない中居。だが、香取を前にするといつの間にかペースを崩されて、タジタジになってしまう。

 たとえば、松本発案の密室笑わせ合いサバイバル『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』(Amazonプライム・ビデオ)に香取が出演したのを知った中居が、「慎吾が出てきた時びっくりしちゃって」「“これ出るの?”みたいな」と驚きを隠せなかったと明かした時のこと。中居は、これまで自分が築いてきたキャリアに傷がついてしまわないかと、新しいことにチャレンジすることが年々難しくなってきているとこぼし、香取に「怖くないの?」と問う。SMAPとして一緒に歩み進めてきたメンバーなのだから、「同じように感じていたのだ」と中居に寄り添う答えが返ってくるのかと思いきや、香取は涼しい顔で「怖くはないですね」ときっぱり。

 SMAP最年少として、10代のころからバラエティに出演してきた香取。萩本欽一や笑福亭鶴瓶らレジェンドスターたちから、台本を読みこんだり変に計算したりせずにテレビカメラの前に立つことを教わってきたこともあり、香取にとってテレビはまさに“遊び場”だった。そう思うと、この彼の答えにも納得だ。そして、「今日(中居と共演すること)も怖くはなかったです」とも。

 直感型でエンタメと向き合ってきた香取と、徹底的に思考型だった中居。中居がテレビ番組やコンサートに向けてメモを取りながら考えをまとめていたのは有名な話。それを知る香取は、前夜に「中居くんは今ごろ吐きながらメモして、今日のトークを(まとめているんだろうな)」と予想していたのだと笑う。すると松本が「細々メール送ってくんのよ!」「本当そういうタイプ!」とまさに香取の言う通り、中居がいろいろと考えを巡らせていたのだというから微笑ましい。

香取といる中居は「ちょっと、かわいい」(松本)

 また、生歌を披露するにあたって、松本が「中居くんが聴いてても気にはならない?」と尋ねると、これまた「はい」とライトな返事を返す香取。これには中居が「今の、いろんな含みがあるな」とツッコまずにはいられない。「“中居くんが見ていても気にならないでちゃんと自分のパフォーマンスができますよ”っていう捉え方と、“別に見ても見てなくても関係ないんで!”ってのと……そっちのほうに思えちゃうから、今の返事だと!」と、にじり寄る。これが中居がメモするような細かな視点なのだと感心しつつも、香取の顔はと言えば、ちょっと笑いそうになりながらもみるみるしかめっ面に。そしてひとこと、「んあっ?」とだけ返すのだった。

 このリアクションに、中居が体調を崩したことから続いたふたりのメールのやり取りで、香取のソロライブ映像にいろいろと細かくアドバイスを返信してきたことに対して、香取が「うざかった」と話していたのを思い出した。もちろん、“パーフェクトビジネスアイドル”の香取が、こんなふうに雑な返しをするのは中居にだけ。このひとことをちゃんと受け止めてくれる信頼があってこそ成り立つトークだ。

 そんなふたりを見ていた松本が「面白いね」と呟く。香取がいる時といない時とでは全然違うと言われて、中居が「弱くなる? 強くなる?」と聞くと、「ちょっとかわいい」と答えたのも、まさに言い得て妙。中居だから引き出せる香取の顔。そして、香取がいるから出てしまう中居の顔があるから、ふたりの共演シーンはワクワクして目が離せないのだ。

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