MORISAKI WIN、初の全国ツアーは観客の笑顔が溢れる空間に 多彩なパフォーマンスで創り上げた最高のステージ

 さらに観客の心を掴んだのが、The Jackson 5の「I'll Be There」のカバー。この曲はマイク1本のアカペラで披露され、優しくも力強く響くWINの歌声に、観客は身動き一つせずに聴き入っていた。曲終わりにWINが、「僕はミャンマー生まれでアジアにルーツがあって、ずっとアジアツアーの開催を目指している中で、色々なことに苦しんでいる人を見てきました。そういうときに、自分が音楽を掲げて色々な方たちにパワーを与えられるようなエンターテイナーになりたくて。“すぐさまこの音楽を持って君のもとに行くよ”というそのままのメッセージが、この『I'll Be There』にのっていると思います。“すぐに駆けつけるよ”というのは今回のツアーの裏テーマでもあるので、アカペラではこの曲を選ばせていただきました」と話すと、彼の思いに賛同するよう、客席からは大きな拍手がおくられた。

 「WonderLand」からは、撮影OKタイム。客席から向けられるスマートフォンのカメラにも最高のパフォーマンスを届ける。続く「DAY1」でさらにテンションが上がり、ステージ上でジャンプをしながら元気に歌い上げるWIN。「Move out」ではバックバンドとのグルーヴ感も高まり、観客のボルテージもぐんぐんと上がっていく。ハンドクラップとジャンプで楽しむ客席を見て、WINは「いいねCREW! お前ら最高だよ!」と笑顔。会場全体が一つになって盛り上がる中、誰よりも熱く、誰よりも楽しそうに見えたのは、WINだった。

 デビュー曲の「パレード - PARADE」では、虹色に光るステージと金色のミラーボールが幻想的な空間を演出。盛り上がりも最高潮に達し、夢のような時間が流れていた。そして本編ラストは、ミャンマーにいる家族への思いを込めた楽曲「Love won't die」を披露。一つひとつの歌詞を大切に、“僕等の愛は永遠に消えない”というCREWへの思いも丁寧に込めるよう繊細かつ力強く歌い上げ、観客の心に大きな感動を届けた。

 本編終了後もアンコールを求める手拍子は鳴りやまず、この日はなんとダブルアンコールまで実施。スーパー戦隊シリーズ『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(テレビ朝日系)のオープニングテーマである「俺こそオンリーワン」とエンディングテーマの「Don’t Boo!ドンブラザーズ」を含む、全3曲を届けた。

 さらに、本ツアーの追加公演が決定したことも解禁。詳細は後日発表とのことだが、「ツアーが続くってこんなに嬉しいんだね!」と喜ぶWINの表情を見れば、この先も楽しい時間が待っていることは間違いないだろう。

 アンコールを含め、全18曲で最高のエンターテインメントを届けてくれたWIN。悲しいことや辛いことがあったとき、彼のライブに足を運べばきっと帰りは笑顔になっている。綺麗ごとではなく、本心からそう思える時間であった。

MORISAKI WIN(森崎ウィン)「人間はみんな孤独だと思う」 どこにも属さず、個のオリジナリティを追求する独自のスタンス

MORISAKI WIN(森崎ウィン)が、約2年ぶりとなるフルアルバム『BAGGAGE』をリリースした。「Me, Myself …

MORISAKI WIN、“アジアから世界へ”踏み出す大きな一歩 作品を重ねる中で磨かれるエンターテイナーとしての才能

MORISAKI WINから、今年4作目となる配信シングル「My Place, Your Place」が届けられた。海外のポップ…

関連記事