MORISAKI WIN、初の全国ツアーは観客の笑顔が溢れる空間に 多彩なパフォーマンスで創り上げた最高のステージ

 6月1日、MORISAKI WINがZepp Haneda (TOKYO)にて『MORISAKI WIN JAPAN FLIGHT TOUR』の東京公演を開催した。俳優として数々のドラマや映画、ミュージカルで活躍する森崎ウィンは、2020年にMORISAKI WIN名義で歌手としてメジャーデビュー。WINにとってこのツアーは、初めての全国ツアーとなった。

 ファンを“CREW”と呼び、1stアルバムを『Flight』と名づけ、歌詞にも飛行機に関するワードを散りばめるほど、飛行機愛の強いWINにとって、ここZepp Haneda (TOKYO)はまさに特別な会場。平日にもかかわらず客席を埋め尽くす多くのファンは、この会場でWINがどんなステージを届けてくれるのか、胸を弾ませながら開演を待ち望んでいた。

 定刻を少し過ぎたころ、静かに暗転すると、客席にはペンライトの明かりが灯る。あたたかなムードの中、バックバンドであるCrumple Bandのメンバーに続いて、ピンク色のジャケットに身を包んだWINが登場。客席の温度がグッと上がり、歓声が飛び交う。

 この日の幕開けは、「Perfect Weekend」。マイクスタンドを使って伸びやかな歌声を届けながらも、両手を合わせて寝たふりのポーズをとったり、パッと両手を広げたり、艶っぽく身体をなぞったりと、まるでダンスを踊るように全身を使って楽曲を表現。ラップパートやアカペラパートもイキイキとした表情で魅せ、1曲目から今日が最高のライブになることを確信させた。

 続く「Live in the Moment」「UNBROKEN WORLD」では、ステージの上手や下手にあるお立ち台に上り、ファンの元へと近づいていく。観客たちはキラキラと輝く瞳でWINを見つめ、その美声に酔いしれた。 

 「初めての人も、そうじゃない人も、僕が全員最後まで連れて行くから。後ろのCREWも2階のCREWも、全員僕についてきてください! OK?」。白い歯を見せていたずらに笑うと、そのまま「Fly with me」へ。ハンドクラップを煽りながら縦横無尽にステージを駆け回る姿は、まるで無邪気な少年のようだ。曲中にはWINが観客たちを扇動し、みんなで一緒にダンス。「やべぇ、楽しい!」と思わず曲中に口にするWINの後ろでは、バンドメンバーも彼につられたように楽しそうな笑顔をこぼしていた。

 今年4月に2ndアルバム『BAGGAGE』をリリースしたWIN。しかし、制作当時はミュージカル『SPY×FAMILY』(森崎ウィンは主演ロイド・フォージャー役にキャスティング)の稽古も重なっていたため、「正直相当追い込まれていたんです。自分の中でも限界を感じた瞬間でした」と本音を吐露する。そんな時に生まれたのが、「No Limited」だという。「純粋に自分が欲しい言葉を詰め込みました。(忙しさが落ち着いてから)もう一度聴いてみると、すごく自分でもパワーをもらえる曲になりました。だから、ここにいるみんなが何かに立ち向かう前に、ちょっと一瞬立ち寄れるような曲になったらいいな」。そう語り掛け、観客一人ひとりの顔を順番に見つめながら、〈You’ll be fine〉〈忘れないでいて/No Limited〉と優しくメッセージを送るように歌い上げた。

 「anymore」「Midnight」と美しいバラードソングを続けて披露した後は、「今日はどうしてもCREWと一緒に星空を眺めたかった」というWINから「Love in the Stars -星が巡り逢う夜に-」が贈られる。観客は一度椅子に腰を下ろし、落ち着いた雰囲気の中にピアノとアコースティックギターの優しい音色、そしてWINのあたたかな歌声が広がっていく。楽曲の後半には、天井のミラーボールが星空を作り、ロマンチックなムードでいっぱいになった。

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