d4vd、『Fortnite』配信者から世界的ブレイクを果たした異色のキャリア 作品から溢れ出る日本の漫画やアニメへの愛情

 『Fortnite』の映像をYouTubeにアップし、月に1000〜2000ドルを稼いでいたd4vdは、ある日売り上げが大幅に減っていたことに気がついた。世に出ている既存の楽曲をゲームのプレイ動画に使用していた彼のアカウントにはコピーライトストライクがかかり、売り上げが入らなくなっていたのだ。母親に「既存の曲を使用しているせいで売り上げが入ってこなくなった」と相談したところ、「自分で音楽も作ればいいじゃない」と提案される。そのことをきっかけに、彼は音楽を簡単に作る方法を検索し、BandLabというアプリで音楽制作をするようになる。彼はアプリを使用して妹のクローゼットでレコーディングをし、楽曲「Run Away」をリリースした。

D4vd - Run Away (Official Audio)

 子供時代から趣味でポエトリーを嗜んでいるd4vdだが、その感性とDIY精神が組み合わさることにより、多くの人が共感できる等身大の作品を世に出している。「自分でも作れるように感じるんだ。携帯で作っているから、欠点も聴くことができる」と、その「リアルさ」が人々に共感される要因のひとつでもあると語っている(※2)。

 2021年から自主制作でインディーロック、インディーポップ、ニューウェイブ、ポストパンクのような音楽から影響された楽曲を公開し続けてきたd4vdだが、5月26日にリリースされたEP『Petals To Thorns』では今までの楽曲に比べて彼の歌唱力がさらにフィーチャーされている。「You and I」などの過去曲も収録されているが、全体的にミキシングやサウンドのクオリティも上がっており、今までのローファイサウンドではフィーチャーされていなかった歌声そのものの良さが出ている。「Sleep Well」や「This Is How It Feels」などのようなR&B/ソウル色の強いバラードや、ビルボード全米シングルチャートでトップ40に入った「Here With  Me」などは、特に日本のリスナーにも刺さるだろう。

d4vd - Here With Me [Official Music Video]

 d4vdのブレイクアウトは、現在の音楽トレンドを見ても必然的と言えるだろう。特にd4vdと同じくiPhoneで等身大のインディーロック/ポップスを制作しているスティーヴ・レイシー、リリースから8年経ってTikTokでリバイバルヒットしたThe Neighbourhoodの「Sweater Weather」、SZA「Kill Bill」の大ヒットなど、世界的にインディーロックに影響されたポップスが若い世代に間で広まっている。テイラー・スウィフトやラナ・デル・レイ作品などの流れからも、生音志向のサウンドやギターミュージックの時代がまた来ていることを感じ取ることができるだろう。そのなかで、ゴスペルのバックグラウンドと歌唱力を持ちつつ、等身大の感情を表現することにより共感を促すサウンドスタイルを持っているd4vdは、将来的に音楽業界を代表するアーティストになると予想ができる。

 今年の7月には『FUJI ROCK FESTIVAL 2023』に出演するd4vd。今後、世界的に飛躍することは間違いないが、アニメや漫画といった文化との接点を強く持つ彼は、日本でも名を轟かす存在になるのではないだろうか。

d4vd

※1:https://www.billboard.com/music/chart-beat/hot-100-first-timers-d4vd-romantic-homicide-1235138067/
※2:https://www.billboard.com/music/features/d4vd-romantic-homicide-21-under-21-list-fortnite-interview-1235326094/
※3:https://pilerats.com/written/get-to-know/meet-d4vd/
※4:https://youtu.be/hqGfVqJUo1w

d4vd 日本独自企画盤 『ペタルズ・トゥ・ソーンズ』

■リリース情報
日本独自企画盤『ぺタルズ・トゥ・ソーンズ』
2023年7月12日(水)発売
UICS-9181 サインカード付初回限定盤/2,700円(税別)/直筆サイン入りカード封入
UICS-1401 通常盤/2,500円(税別)
日本盤限定ボーナストラック2曲収録。
ユニバーサル・ミュージック・ストアはこちら:https://store.universal-music.co.jp/artist/d4vd/?s13=20230712#itemTitle

<トラックリスト>
1. スリープ・ウェル / Sleep Well
2. ヒア・ウィズ・ミー / Here With Me
3. ディス・イズ・ハウ・イット・フィールス (feat. レイヴェイ) / This Is How It Feels (feat Laufey)
4. ドント・フォーゲット・アバウト・ミー / Don't Forget About Me
5. ワースレス / WORTHLESS
6. バックストリート・ガール / Backstreet Girl
7. ユー・アンド・アイ / You and I
8. ロマンティック・ホミサイド / Romantic Homicide
9. ザ・ブリッジ / The Bridge
10. プラシーボ・エフェクト / Placebo Effect ※日本盤ボーナストラック
11. バックストリート・ガール (ライヴ) / Backstreet Girl (Live) ※日本盤ボーナストラック

■関連リンク
HP:https://www.universal-music.co.jp/d4vd/
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Twitter:https://twitter.com/d4vddd?s=20&t=qZyyZN1h3uvvoxmTBWkxQw
Sound Cloud:https://soundcloud.app.goo.gl/Kgc66DPmX5xXJ4np6
TikTok:https://www.tiktok.com/@d4vdd

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