Perfume、9年ぶりロンドン単独公演で国境を越えた3人の魅力 テクノロジーを通じた人間の温かさも

 Perfumeが日本時間の6月4日、イギリスのロンドンにて単独ライブ『Perfume LIVE 2023 “CODE OF PERFUME”』を開催した。Perfumeのロンドン公演は2014年の海外ツアー『Perfume WORLD TOUR 3rd』以来約9年ぶり。今回の公演は“Perfumeの掟”を意味するタイトルで、ロンドンのシェパーズ・ブッシュにあるO2 Shepherd's Bush Empireにて行われ、ABEMA初の国外開催音楽ライブとしてPPV生配信された。

 会場は開演前から大歓声。開演を今か今かと待ち望む空気が包み込んでいた。自然と“Perfume! Perfume!”の大合唱が巻き起こる中で始まった1曲目は「FLASH」。白い衣装に身を包んだPerfumeの3人がポーズを決めながらステージに登場し、オーディエンスから再び大歓声が湧き上がった。

 続いては「エレクトロ・ワールド」。この曲は2006年にリリースされたシングルだが、イントロだけで歓声が上がるあたり、ロンドンの観衆にもPerfumeの熱狂は届いているようだ。メンバーが曲中に客席に向かって煽れば、しっかりとそれにレスポンスが返ってくる。そこから「レーザービーム」「ポリリズム」とPerfumeのライブでは定番となっている楽曲を立て続けに披露し、会場を温めていった。

あ〜ちゃん

 歌い終えると英語でMCを始める3人。「We are Perfume!」と叫べば、温かい歓声が湧き上がる。少し観客とコミュニケーションした後、再度楽曲パフォーマンスへ。披露したのは「∞ループ」。ステージと客席の間に薄い紗幕が降り、ダンスする3人の手前に映像が映し出された。〈始まる〉のリフレインが不穏な雰囲気を醸し出す。ここからがPerfumeの真骨頂だ。Perfumeのライブと言えば、最新テクノロジーを駆使した光と映像の演出が魅力。ここで3人が踊るロボットのようなダンスが、スクリーンにリアルタイムで映し出された。糸で操られたような3人が「Spinning World」で一糸乱れぬパフォーマンスを見せる。「アンドロイド&」の小刻みなカッティングギターが響き渡れば衣装が一瞬でチェンジし、「FUSION」では可動式の縦長スクリーンが縦横無尽にステージを動き回る。「edge」では3人のダンスの連携が輝いた。切れ味抜群の3人と目まぐるしく変化する舞台セット。ダンスと光と映像の見事な融合に見惚れてしまうひとときであった。

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