miwa、青春時代やフィクションを描くことの面白さ 『MIX』EDテーマ「ハルノオト」で目指したリスナーからの共感
主人公を作ることで、描ける情景や感情が無限に広がる
——「ハルノオト」「未送信」もそうですが、青春ソングはmiwaさんの魅力の一つだと思います。青春、思春期の時期を歌うことについて、miwaさん自身はどう捉えていますか?
miwa:今は“フィクションを書く”、“物語を書く”ということが面白いなと思っているんです。テーマやシチュエーションを決めて、主人公を立てて楽曲を作るというか。ありがたいことに、多くのタイアップをいただいていることも影響していると思いますね。(アニメ、ドラマ、映画など)作品の原作や台本を読ませてもらったり、コンセプトを踏まえて曲を書くことを続けてきたし、特にシングルの表題曲はほとんどそういう方法で制作してきて。今回のシングルは青春に振り切ってますけど、それも『MIX』に寄り添って作ったからなので。作品との出会いによって、それまで自分のなかになかったテーマを与えてもらえるのも大きいですね。
——miwaさんにとって、フィクションを書くことの面白さとは?
miwa:やっぱり自分以外の主人公を立てられることでしょうね。主人公を作ることで、描ける情景や感情が無限に広がるんですよ。今回のシングルは10代の学生が主人公で。もちろん共感できる部分や「懐かしいな」と感じるところもあるんですが、自分のリアルとは違うことを表現できる面白さがあるんです。あと、「この主人公だから言わせられる」ということもありますね。自分の心情とは違うこと、日常では言えないことや伝えられない思いも曲のなかだったら落とし込める。それはやっぱり、自分の心情をストレートに歌うときとは違うのかなって思います。
——シングルには「2月14日」の弾き語りバージョンも収録。YouTubeにも「miwa『2月14日』acoguissimo 5 練習用映像」がアップされています。
miwa:YouTubeの弾き語り映像は、『acoguissimo』ツアーでお客さんと一緒にデュエットしているので、練習していただくためにアップしました。いきなり弾き語りに合わせて歌うのは難しいと思うので、「弾き語りだとこんな感じですよ」っていう。
——「2月14日」のハモリパートは音源では川崎鷹也さんが担当していますが、かなり難しいですよね。
miwa:そうなんですよね。前回の弾き語りでは「夜空。feat. ハジ→」をデュエットしたんですが、「2月14日」はさらに難しいみたいで。挑戦するのも勇気が要ると思うんですけど、舞台に上がってくれる人たちはすごくがんばって歌ってくれてますね。会場も温かくて、1番のサビを歌い終わると拍手してくれたり。『acoguissimo』は(観客から事前に募集した質問にmiwaが答える)「miwaに言いたい聞きたい」というコーナーがあったり、お客さんとの1対1のやり取りを含めて、アットホームな空間にしたいという思いがあって。一人のお客さんに舞台に上がってもらって一緒に歌うのも、その一環なんですよね。
——『acoguissimo』ツアーは約5年ぶり。手ごたえはどうですか?
miwa:まずはアコギの練習をしっかりやりましたね。コロナもあったので、久しぶりに行く場所も多くて。青森、熊本、岡山、愛媛などは本当に久々で、懐かしい人たちにもお会いできて。原点に戻るというか、地方でライブをやるのはすごくいいなって感じています。例えば、青森でライブをやるのは11年半ぶりだったんですけど、11年半前のライブに来てくれていた人が会場にいらっしゃってて。ずっと応援してくださっていたことにも感動したし、「地元に来てくれたらライブに行きたい」と思ってくれている方がこんなにいるんだなって。仕事などで地元を離れられない方も多いし、会いに行かないと会えない人、会いに行けば会える人がいるんだって改めて実感できました。やっぱりツアーは続けていかねばと思ったし、本当にありがたいですね。
——アコギの演奏もライブを通して向上しているのでは?
miwa:そうかもしれないです。ツアーを続けるなかで「この曲にイントロをつけてみよう」と閃いたり、演奏自体も少しずつ良くなってきて。『acoguissimo』をやると、アコギが上手くなるんですよ。実践を重ねるのはやっぱり大事だなと。
——しかも声出しが解禁になって、一緒に歌ったり、コール&レスポンスもできるだろうし。
miwa:それも久しぶりでしたね。今回のツアーは距離も近いので、みなさんの声もしっかり聴こえて。「miwaに言いたい聞きたい」コーナーなんて、そもそも声が出せなかったら成立しないので。
——『JAPAN JAM 2023』にも出演されましたが、フェスも以前のような盛り上がりを見せていて。
miwa:そうですね。「Sparkle」(2022年)の合唱を聴くのも初めてだったし、感動しました。やっとライブが戻ってきたなという感じがしましたね。
——シングル『ハルノオト』の初回生産限定盤には、昨年12月のビルボードライブの映像(『miwa Billboard Live Tour 2022 “miwa CLASSIC II” 2ndステージ –LIVE at ビルボードライブ東京』)が収録されています。今振り返るとどんなライブでしたか?
miwa:バイオリンやチェロも入っていて、いつもとは違うアレンジだったんですよ。グランドピアノもあって、音の良さや空間を楽しんでもらえたのかなと。公演数が限られていたので、会場に来られなかった方にも観てもらいたいなと思って、収録することにしました。実は以前からずっと「ディナーショーをやりたい」と思っていて。それにいちばん近い形かもしれないですね。
——miwaさんのディナーショー、いいですね。
miwa:まだまだ先になると思いますけどね(笑)。弾き語り、バンドと一緒のライブもそうですけど、いろんな形式のライブを並行してやっていきたいです。
■リリース情報
miwaニューシングル『ハルノオト』
発売日:2023年5月24日(水)
【初回生産限定盤(CD+Blu-ray)】¥3,960(税込)SRCL-12515~12516
【通常盤(CD only)】¥1,430(税込)SRCL-12517
【期間生産限定盤(CD only)】¥1,540(税込)SRCL-12518 ※アニメ絵柄ジャケット
▼CD購入リンク
https://miwa.lnk.to/jK6GPT
【収録内容】
・Disc-1【CD】
M1. ハルノオト
M2. 未送信
M3. 2月14日 ~弾き語りver.~
M4. ハルノオト –TV size- ※期間生産限定盤にのみ収録
・DISC2[Blu-ray](初回生産限定盤)
miwa Billboard Live Tour 2022 “miwa CLASSIC II” 2ndステージ – LIVE at ビルボードライブ東京
01. 片想い
02. アイオクリ
03. ONENESS
04. みんなでお楽しみメドレー2022
(It's you! ~ ミラクル ~ シャイニー ~ 君に出会えたから)
05. Aye
06. 空の彼方
07. またね
08. 月食 ~winter moon~
09. ヒカリヘ
EN1. Sparkle
■先行配信情報
「ハルノオト」
・リリース日:2023年4月2日(日)
▼ダウンロード/ストリーミングリンク
https://miwa.lnk.to/8D9cPuIn
■番組情報
『MIX MEISEI STORY ~二度目の夏、空の向こうへ~』
※省略表記:『MIX 2ndSEASON』
読売テレビ・日本テレビ系全国ネット
毎週土曜日 夕方5時30分から放送中(※一部地域を除く)
miwaオフィシャルHP:https://www.miwa-web.com/